静岡済生会総合病院が地域との絆を深める「済生会フェア」

静岡県静岡市にある静岡済生会総合病院は、2024年6月8日に「済生会フェア」を開催しました。このイベントは、地域の人々に医療現場を身近に感じてもらうことを目的としており、今年で25回目を迎えました。

医療と福祉を体験する多彩なプログラム

今回のフェアでは、「インクルーシブ社会の実現のために地域で支え合う医療と福祉」というテーマが掲げられ、様々な体験型イベントが行われました。具体的には、以下のようなプログラムが用意されました。

白衣の試着体験

子供から大人までが医師や看護師の白衣を着用し、記念撮影を行いました。これは、医療従事者の仕事に興味を持つきっかけとして大変好評でした。

顕微鏡観察

病院内の研究室で顕微鏡を使った観察会が開かれ、普段見ることのできない微生物や細胞を観察することで、医学や生物学への関心を深めました。

点字体験

視覚障害者への理解を深めるための点字体験が行われ、参加者は点字の仕組みを学び、自分の名前を点字で表現することに挑戦しました。

学生服の回収とリユースランドセルの相談会

環境保護と支援を目的とした取り組みとして、不要になった学生服の回収や、リユースランドセルの相談会も実施されました。

地域の声:「病院をより身近に感じることができた」

このフェアには、約2000人もの地域住民が参加しました。来場者からは「普段できない体験ができて良かった」「病院をより身近に感じることができた」といった感想が寄せられ、イベントは大変好評でした。

例えば、小学生の田中君は「白衣を着て写真を撮ったのが一番楽しかった。将来は医者になりたい」と目を輝かせて話しました。一方で、高齢の参加者の中には「点字体験を通じて視覚障害者の気持ちを少しでも理解できた」と感謝の声をあげる人もいました。

病院と地域が一体となるイベントの意義

このようなイベントを通じて、病院と地域住民との絆が深まることは、地域全体の健康と福祉の向上に大きく寄与します。病院が単なる医療提供の場ではなく、地域の一部として、住民と共に歩む存在であることを実感させる機会となりました。

医療従事者にとっても、このようなフェアは自らの仕事の意義を再認識する良い機会となります。日々の業務で忙しい中で、地域住民と直接触れ合うことで、改めて医療の重要性とその影響力を実感し、やりがいを感じることができるからです。

まとめ

静岡済生会総合病院の「済生会フェア」は、医療と福祉を身近に感じてもらうための貴重な機会であり、地域住民と病院との絆を深める重要な役割を果たしています。今後もこのような取り組みが続けられ、より多くの人々が医療に関心を持ち、地域全体で支え合うインクルーシブな社会の実現に向けて進んでいくことを期待しています。