緊急避妊薬の試験販売開始、処方箋不要で購入可能に 薬剤師会、145店舗を公開
2023年11月28日
「緊急避妊薬（アフターピル）」の試験販売が本日、医師の処方箋不要で始まった。日本薬剤師会は全国145の販売薬局リストを公開し、準備が整った薬局から順次、購入可能になる。
厚生労働省の業務委託として実施される試験販売は、各都道府県で2〜3薬局が参加。東京、神奈川、大阪など人口の多い地域では多くの店舗が参加している。購入を希望する場合は事前に電話連絡が必要で、想定価格は約7,000〜9,000円程度。
購入の対象は16歳以上で、18歳未満の場合は保護者の同意が必要。緊急避妊薬はノルレボ錠とジェネリック医薬品のレボノルゲストレル錠で、性交後72時間以内に服用することで妊娠を高い確率で回避できる。
薬剤師会は、購入方法などを掲載した公式サイト（http://www.pharmacy-e-trial.jp）を立ち上げた。
武見敬三厚労相は会見で「（試験販売では）性交同意年齢に満たない１６歳未満については産婦人科医の紹介などの対応を取るのが適切」と述べ、「必要な人に適切にアクセス可能となるよう検討する」と語った。
緊急避妊薬の全面市販化を訴える市民団体は、厚生労働省に対し、対象薬局の増加を求める要望書を提出した。「薬の入手に関する情報提供やサポートを最大限行い、そのニーズについても調査に含めるべきだ」との主張を述べた。
