神経障害性疼痛治療薬ミロガバリン、化学療法中の有効性を示す BMC Cancer(2023; 23: 1098)
・ 千葉大学脳神経内科学准教授の三澤園子氏らが行った研究では、オキサリプラチンまたはタキサン系薬による化学療法中に化学療法誘発性末梢神経障害(CIPN)を発症した成人がん患者52例を対象に、神経障害性疼痛治療薬ミロガバリンの有効性と安全性を検討。
・ 化学療法施行中のミロガバリン1日2回12週間経口投与により、疼痛スコアが有意に改善され、化学療法の継続・完遂に寄与する可能性が示された。
・ 平均NRSスコアは12週時には30.9%有意に低下し、ベースラインのNRSスコアが6以上の患者15例に限定すると、スコア低下幅が44.0%とさらに大きかった。
・ また、痺れ感のNRSスコアも有意に低下した。
・ 化学療法薬の減量、休薬、投与中止について、CIPNに起因する割合は低かった。
・ ミロガバリン投与による重篤な有害事象は報告されず、研究者らはミロガバリンの忍容性が高く、CIPNに対して有効であると結論した。