片頭痛薬がニキビ・赤ら顔リスクを減少

 ・片頭痛治療に用いられるCGRP阻害薬が、ニキビや赤ら顔の発症リスクを低減する可能性が新たな研究で示唆された。
・CGRP阻害薬は、血管拡張や炎症を引き起こすカルシトニン遺伝子関連ペプチドを抑制する。日本では2021年から片頭痛治療に導入されている。
・抗体医薬と経口薬の2形態があり、それぞれ長期効果と即効性を持つ。
・治療中の患者データ分析により、CGRP阻害薬使用者はニキビが29%、赤ら顔が47%減少することが判明。他の片頭痛薬と比較しても低下傾向が確認された。
・CGRPが肌の炎症や血管拡張に関与していることから、これらの副作用を抑制することでリスク低減に寄与している可能性がある。
・しかし、CGRP阻害薬がニキビや赤ら顔に直接効果があるとは断定できず、さらなる研究が求められる。
・現時点では、ニキビや赤ら顔の治療にCGRP阻害薬の使用は推奨されていない。適切な診断と治療を受けることが重要である。
・皮膚科学と神経科学の交差点としてのこの研究は、新しい治療法の開発に向けた展望を提供する。