・慢性皮膚疾患アトピー性皮膚炎に苦しむ乳幼児に朗報。デュピルマブが6ヶ月以上の乳幼児に対する治療として承認された。
・IL-4とIL-13の働きを抑制するデュピルマブは、第III相試験で142例の乳幼児に投与。52週間の治療で、多くの患者が皮膚状態の顕著な改善を達成。
・治験では、58例が「clear」または「almost clear」の評価を受け、EASIスコアで50%以上の改善を示した例が96.6%に上った。
・副作用は78.2%に見られたが、ほとんどが軽度から中等度。重篤な副作用は少数で、安全性プロファイルは成人や青年における既報の試験結果と一致。
・アトピー性皮膚炎の早期治療は長期予後の改善につながる。デュピルマブは、ステロイド外用薬や免疫抑制剤の代替として、乳幼児の治療選択肢を広げる。
・ただし、試験は非盲検非ランダム化であり、52週の評価を完了した症例は60例と限定的。2歳未満の使用経験も限られており、今後のデータ集積が待たれる。
・デュピルマブの導入により、乳幼児のアトピー性皮膚炎治療が大きく進展。ステロイド外用薬やプロアクティブ療法と組み合わせることで、多くの患者のQOL向上が期待される。