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2024/01/30 火曜日 | 調剤業務

認知症患者の薬誤り、居宅療養管理指導が解決策

2024年1月29日

・ 厚生労働省によれば、高齢者の薬の処方が増加しており、特に75歳以上の患者の40%は5種類以上の薬を処方されている。薬の種類や摂取量、回数が増えると、認知症患者では飲み誤りがより起こりやすくなる。そのため、「服薬管理」が重要とされている。

・ アルツハイマー型認知症患者の中には、睡眠薬を飲んでいないことを理解せずに何度も摂取するケースがある。睡眠薬には筋弛緩作用があるため、用量を守らないと次の日には眠気やふらつきが続き、転倒のリスクが高まる可能性がある。

・ 脳梗塞の既往歴がある認知症患者が抗凝固薬を飲み忘れると、脳梗塞の再発率が上昇する。また、糖尿病患者が血糖降下薬を誤って重複摂取すると、薬が効きすぎて低血糖に陥り、意識障害を起こしやすくなるリスクがある。

・ 薬は逆から読むと「リスク」であり、決められた量や回数を誤ると非常に危険なものである。

・ こうした認知症患者に対する有効な対策が、「居宅療養管理指導」である。通常、病院で処方された薬は自身で受け取るが、認知症かつ独居の場合、自己管理が難しい。居宅療養管理指導では、薬剤師が患者の自宅を訪問し、服薬状況を確認。他科の受診履歴を一元的に管理し、必要に応じて処方箋をまとめて自宅に届け、薬の一包化も行う。

・ 嚥下機能が低下している患者には、錠剤をのみ込む難しさがあるため、居宅療養管理指導では飲みやすさを確認し、誤嚥の危険性があれば、錠剤の粉砕や液状シロップへの変更を提案している。

・ 服薬の問題は命に関わることがあるため、飲み忘れや摂取の重複があれば、担当のケアマネに相談し、居宅療養管理指導を行う薬剤師を紹介してもらうとよい。

 

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