2024年2月28日
・京都大などの研究チームは、ヒトのiPS細胞から心筋細胞を作る際に、心房筋や心室筋といった細胞の純度を高める方法を見つけたと28日、発表した。
・この方法は、創薬などに役立つと期待されている。研究の詳細は、国際学術雑誌「コミュニケーションズ・バイオロジー」に同日掲載された。
・心臓には、心房や心室といった部分があり、それぞれに異なる病気が起こることがある。ヒトのiPS細胞から心筋細胞を作るときは、培養の仕方を変えて心房筋や心室筋の細胞を作ってきたが、細胞の中には違う種類のものが混ざってしまうことがあった。そのため、純度が高くて生きた心臓に近い細胞を作るのは難しかった。
・研究チームは、心筋細胞を作ってから20日後の細胞の表面にあるタンパク質を調べたところ、「CD151」というタンパク質が、心房筋細胞にはほとんどなく、心室筋細胞にはたくさんあることがわかった。このタンパク質を使えば、純度が高い心房筋や心室筋の細胞を作ることができるという。
・京都大iPS細胞研究所の吉田善紀准教授は「心房筋や心室筋の細胞を見分ける目印となるタンパク質を発見したことで、純度の高い心筋細胞を作る方法を開発できた。この方法は、再生医療や創薬に使えると考えられる」と語った。
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