2024年2月26日
・ぜんそくの治療に使われている薬が、食物アレルギーを予防する効果を持つことが、米国の研究で明らかになった。米医学誌「ニューイングランド医学ジャーナル」に２５日、研究結果が発表された。
・この研究は、米国立アレルギー感染症研究所の助成を受けて、米国内の１０の医療機関で行われた。ピーナツや牛乳、卵などの食品にアレルギーがあることが確認された小児１１８人をランダムに２つのグループに分け、ぜんそく薬のゾレア（一般名オマリズマブ）か、プラセボ（見せかけの薬）かを与えた。
・その結果、ゾレアを受けた子どもの６７％は、アレルギー反応を引き起こさない程度のピーナツタンパク質を摂ることができた。しかし、プラセボを受けた子どもの５９人のうち、同じ量のピーナツタンパク質でアレルギー反応が出なかったのは７％にとどまった。
・米食品医薬品局は、今月、ゾレアを成人や１歳以上の子どもの食物アレルギーの治療に使うことを認めた。ゾレアは２～４週間に１回、注射で投与する。
・しかし、研究者たちは、ゾレアを使っても、食物アレルギーに気をつけなくていいというわけではないと警告している。自分がアレルギーを持つ食品を避けることは、引き続き必要だとしている。
・ゾレアは、ぜんそくに対しては２０年以上前から使われている薬だ。
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