2024年2月7日
・大分県別府市内で、ドローンを使用した薬局間の調剤薬品の宅配実験が行われた。薬剤師会が薬局からの注文に対応し、配送スタッフやタクシーでの運搬が課題となっていたが、ドローンを活用することでコスト削減や人員確保の課題に対処できる可能性があるとされている。
・実証実験は、別府市の「薬けん」が県の事業を受託し、同市薬剤師会との協力のもと、1月中旬に実施された。全国初となるドローンを利用した薬品の薬局間配送実験となった。
・同市薬剤師会は、同会が運営する薬局から市内の別の薬局に薬品を小分けにして配送する事業を行っており、スタッフの車やタクシーがこれを担当していたが、人員確保やタクシーの不足、コストの課題が生じていた。
・実験では、スマートフォンで解錠できるボックスに薬品を入れ、ドローンで約1.5キロ離れた別の薬局まで約6分で運搬。飛行の安全性や受け渡しの流れなどが確認された。
・県新産業振興室の市原淳介室長は同市薬剤師会館で行われた式典で「地域のみなさまの豊かな生活につながる取り組みを支援したい」と述べた。
・同市薬剤師会の竹田貴登事務長は、「一つのモデルとして事業化できるようにしたい。ほかの地域にも波及効果が出てくる」と期待しており、薬けんの野中牧代表取締役も実験の順調な進行を報告し、「薬品は軽量なのでドローンでの配送に適している」と述べた。
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