厚生労働省は、2月27日に開かれた自民党の厚生労働部会・薬事に関する小委員会合同会議に、今通常国会への提出を予定している医薬品医療機器法(薬機法)改正案の概要を示した。
患者が自分に適した薬局を選べるようにするため、機能別の薬局の知事認定制度(名称独占)を導入。入退院時等に他の医療施設と連携して対応できる機能を持つ「地域連携薬局」、癌などの専門的な薬学管理に対応できる機能を持った「専門医療機関連携薬局」に分類し、一定の要件を満たした上で、都道府県知事が認定すれば名称表示できる仕組みとする。ただ、この日法案は了承されず、改めて合同部会で審議する予定。
厚労省が示した案では、地域密着型の「地域連携薬局」の要件として、▽患者のプライバシーに配慮した構造設備▽入退院時に患者の服薬情報を入院施設と共有▽一定の研修を受けた薬剤師の配置▽在宅訪問の実施▽麻薬調剤、無菌調剤の対応――などを挙げた。
高度薬学管理型の「専門医療機関連携薬局」の要件として、▽患者のプライバシーに配慮した構造設備▽専門医療機関と治療方針等の共有▽専門性の高い薬剤師の配置▽患者が利用している地域連携薬局等との連携▽特殊な調剤の対応――などを示した。より具体的な要件は省令で定められる見通し。
【文責】登坂紀一朗(薬剤師)