薬事・食品衛生審議会薬事分科会は医薬品等安全対策部会を開催し、要指導医薬品2成分の一般用医薬品への移行を了承した。
今回、移行が承認されたのは(1)「フッ化ナトリウム」、(2)「トリメブチンマレイン酸塩」の2成分。
(1)は販売名「エフコート(サンスター)」「クリニカフッ素メディカルコート(ライオン)」で流通しており、効能効果はむし歯の予防。安全対策部会に先だって行われた安全対策調査会において参考人の歯科医師から、重篤な副作用もなく、また安全面での特段の懸念事項もないことから、一般用医薬品への移行することは可能と結論付けた。部会においてもこの考えを支持し、一般用医薬品への移行が認められた。
(2)は販売名「セレキノンS(田辺三菱製薬)」で、効能効果は過敏性腸症候群における腹痛または腹部不快感を伴い、繰り返しまたは交互にあらわれる下痢及び便秘(以前に医師の診断・治療を受けた人に限る)。同成分も安全対策調査会において既に審議され、重篤な副作用や特段の懸念事項も示されなかったことから、リスク区分の変更を認め、第一類に移行することを了承した。
【文責】登坂紀一郎(薬剤師)