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2024/01/25 木曜日 | 臨床・試験

大阪公立大、国内初のバクテリオファージ臨床研究を3月から開始

大阪公立大、国内初のバクテリオファージ臨床研究を3月から開始

2024年1月24日

・ 大阪公立大は24日、特定の細菌に感染して破壊する「バクテリオファージ」というウイルスを用いた国内初の臨床研究を、3月から開始すると発表した。

・ ファージを含む市販の美容液を用いて、ニキビの治療効果や安全性を医学的に検証することが計画されており、研究チームの鶴田大輔教授は「ファージ療法の実用化に向けた第一歩」と述べている。

・ ファージは細菌に感染すると内部に侵入し、自己複製などによって破壊する特性があり、人の細胞には感染しないため安全性が高いとされている。

・ ニキビはアクネ菌と呼ばれる皮膚の細菌が関与する皮膚疾患であり、臨床研究では、ファージが配合された美容液を受診したニキビ患者15人に塗布し、ニキビの数の変化やかぶれ、痛みの有無などを調査する。研究期間は2025年3月末までの約1年間。

・ ファージを利用した医薬品は、ロシアや東欧で既に実用化されており、価格が安く、狙った菌だけを排除できる利点がある。しかし、ファージの培養に手間がかかることや、効果的な抗菌薬が広く普及していることから、日本では研究が進んでいなかった。

・ チームの植松智教授は「多剤耐性菌の出現に対応するためにも、国内でファージ療法を確立し、医療現場において有益な成果を得たい」と述べている。

・ 国際医療福祉大の松本哲哉教授(感染症学)は、「抗菌薬による治療とは異なるアプローチであるため、人への応用にはハードルが高いが、使用実績が得られれば、新たな感染症薬の開発に寄与する可能性があるだろう」と述べている。

 

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