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2024/01/22 月曜日 | 臨床・試験

アルツハイマー病治療に新規アプローチ – 超音波で脳血流促進の治療法

アルツハイマー病治療に新規アプローチ – 超音波で脳血流促進の治療法

2024年1月22日

・ アルツハイマー病の主因とされるアミロイドβ(Aβ)仮説に対する異議が少ない中、下川宏明・国際医療福祉大大学院副大学院長は新しいアプローチを模索している。下川氏は超音波を用いて微小血管の新生を促進し、脳血流を回復させる治療法の実証実験に取り組んでおり、治験は今秋に全国で最終段階に入った。

・ 下川氏の治療法は、心臓病向けの衝撃波治療から派生しており、低出力パルス波超音波(LIPUS)を使用する。これにより、微小血管内で一酸化窒素(NO)が増加し、微小血管の障害が改善され、脳血流が戻り、認知機能の低下が抑制される可能性がある。

・ LIPUS治療による動物実験では、認知機能の悪化が抑制された一方で、プラセボ群は悪化が進んだ。厚生労働省は治験結果を高く評価し、治験結果に基づき、医療機器を「先駆的医療機器」に指定した。

・ 下川氏は、従来の治療法である新薬「レカネマブ」がアミロイドβを除去するアプローチに依存しているのに対し、超音波治療は生体の自己治癒力を活性化するアプローチであるため、異なる視点からの治療法を提案している。

・ 未知の分野が多いアルツハイマー病において、複数の治療オプションが必要であるとの声もあり、今回の治験に携わる秋下雅弘・東京大大学院教授も「いくつかの治療オプションを用意しておくことは重要なこと」と語っている。

 

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