長崎大学、薬学部を坂本キャンパスへ移転決定—医学部・歯学部との連携強化へ

長崎大学、薬学部を坂本キャンパスへ移転決定—医学部・歯学部との連携強化へ

2025年04月16日(水)

・長崎大学は4月10日の定例会見で、現在文教キャンパスにある薬学部（薬学科・薬科学科）を坂本キャンパスへ移転する計画を公表した。
・この決定は4月8日の役員会で承認されたもので、生命科学系学部を一つのキャンパスに集約する狙いがある。
・移転の具体的な時期については現時点では未定となっている。
・永安武学長は18歳人口減少の状況下で大学が生き残るためには、キャンパス構想が重要だと強調した。
・現在の文教キャンパスは大学事務局や工学部と共用しており、キャンパスの分散や機能の混在、スペース不足、施設の機能的劣化などの課題を抱えていた。
・この状況を受け、長崎大学は2024年7月に「キャンパス再編構想」の学長試案を公表していた。
・再編構想では研究成果の地域社会還元や地域創生への貢献を目指している。
・計画では薬学部の坂本キャンパス移転に加え、片淵キャンパスの経済学部も文教キャンパスへ移転する方針が示されている。
・文教キャンパスでは隣接する県振興局用地も取得して敷地拡大と新校舎整備を目指す考えだ。
・薬学部の坂本キャンパス移転により、医学部・歯学部・大学病院との連携強化が期待され、教育研究の効率向上を図る。
・移転計画は以前から検討されていたが、学内外での意見交換や予算確保のめどが立ったことで正式決定に至った。
・2024年10月時点の薬学部在学学生数は薬学科263人、薬科学科170人の計433人となっている。
・同大学の第110回薬剤師国家試験の合格率は全体で91.67％（44人）、新卒者では95.24％（40人）と国立大学の平均を上回っている。