2024年5月28日
・旭化成はスウェーデンの製薬企業カリディタス・セラピューティクスの普通株式を約118億スウェーデンクローナ(約1739億円)で取得し、完全子会社化することを発表。
・ヘルスケア事業を成長の柱と位置付けており、カリディタスの腎疾患領域での強みにより収益力を高める狙いがある。
・公開買い付けでは、普通株式1株当たりの取得価格は208スウェーデンクローナ(約3076円)で、カリディタスの27日終値を83%上回る水準。
・米国預託証券も対象とし、1株当たり416スウェーデンクローナでの公開買い付けを実施。資金は手元現金から充当予定。
・旭化成はヘルスケア事業を強化し、ニッチな疾患領域にフォーカス。臨床試験規模が比較的小さく、過度なリスクテイクを避けた医薬事業を展開する方針。
・カリディタスは腎疾患関連の治療薬の研究開発を手掛けており、旭化成は腎移植から腎疾患領域への拡大を目指している。
・カリディタスは直近の決算まで赤字が続いているが、本買収に伴いれん等償却後の営業利益は2026年3月期に黒字化する見込み。製剤のピーク売上高は2030年度以降に5億米ドル超を見込む。
・発表後、ストックホルム株式市場でカリディタスの株価は急騰し、約77%高で推移している。