2024年5月28日
・東京都の廃棄物処理会社タケエイと福島県相馬市が、使用済み紙おむつを再利用するための実証事業を開始。高齢化社会に伴い増加する紙おむつ廃棄物を、廃棄物固形燃料（RPF）に変換する技術の確立を目指す。
・紙おむつ製造機メーカーの瑞光と山形大学もプロジェクトに参加。タケエイは、国内の可燃ごみの約8～10％が使用済み紙おむつであり、その量は今後さらに増えると予測している。水分を多く含むため、ごみ焼却の効率を下げる問題も指摘されている。
・タケエイ相馬事業所では、瑞光から導入した装置で使用済み紙おむつを滅菌・乾燥させ、RPFを製造。山形大学は製品の安全性と衛生面を検証する。国内では紙おむつの燃料化が進んでいるが、市場で流通するRPFの開発はまだ成されていない。
・相馬市での連携協定締結式にて、関係者が署名。立谷秀清市長は紙おむつ廃棄処理の重要性を強調し、阿部光男タケエイ社長は環境負荷低減への取り組みを表明した。
・今回の実証事業は、使用済み紙おむつのリサイクル可能性を探る第一歩。将来的には、紙おむつを原料のパルプやプラスチックに分解し、完全なリサイクルを実現する技術開発にも着手する予定だ。
・実証事業の成功は、廃棄物処理の新たなモデルを提供し、高齢化社会における持続可能な環境対策として期待されている。タケエイと関係者は、この取り組みが環境保護だけでなく、経済的にも利益をもたらすことを目指している。
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