2027年度予算案、介護保険制度改革を先送り
2023年12月28日
・ 介護保険制度は3年に1度のサイクルで見直され、来年度がそのタイミングに当たりますが、政府は利用者負担の引き上げなど、痛みを伴う改革をほぼ全て先送りすることを決定しました。
・ この決定により、2027年度の改革が一段と注目されます。負担増や給付減の施策が提案され、業界内外でその是非を巡る論争が巻き起こることが予想されます。
・ 鈴木俊一財務相と武見敬三厚生労働相による今月20日の閣僚折衝では、2割の利用者負担を徴収する対象者の拡大をやめ、多くの高齢者が1割となっている現状を維持する方針が正式に決定されました。
・ 物価高騰の長期化で高齢者の生活が苦しくなっていることが、政府の判断材料となりました。財務省・厚労省は閣僚折衝の合意文書に、「2027年度の前までに結論を得る」と記載し、1.5割の導入など、より詳細な負担割合の設定を検討する考えも示しました。
・ 2027年度に向けて検討が進む改革メニューには、居宅介護支援のケアマネジメントでの新たな利用者負担の徴収や、要介護1、2の訪問介護と通所介護を市町村の事業へ移すことなどがあります。
・ 政府は今月22日、社会保障制度改革の道筋を閣議決定し、これらの改革について「2027年度までの間に結論を出す」と改めて約束しました。現役世代の負担増を抑えつつ、介護保険の持続可能性を確保する課題に取り組む方針です。
介護データベース
介護業界の様々な情報をまとめたデータベース
医療アラウンド
医療業界の様々な情報をまとめたデータベース
お薬タイムズ
お薬の様々な情報をまとめたデータベース
