新複合型サービスの創設、来年度導入見送り
2023年12月6日
・ 厚生労働省は、訪問介護と通所介護を組み合わせた新しい複合型サービスの創設を、来年度の介護報酬改定で見送る方針を確定させた。
・ 既に詳細な提案があったが、現場関係者や有識者の慎重な意見を踏まえ、一時的に立ち止まることが決定された。4日に開催された審議会（社会保障審議会・介護給付費分科会）で、「更なる検討を行う」との方針が示された。
・ この新しいサービスの創設は、在宅介護の担い手不足を補うための施策として構想されていた。通所介護の事業所が利用者宅での訪問サービスも提供できるようにし、貴重な人材を効果的に活用することが狙い。
・ ただし、この構想には否定的な意見もあった。具体的な案が審議会で取り上げられた際には、「既存サービスの規制緩和が適しているのではないか」「制度の複雑化を招く可能性がある」といった異論が相次いだ。
・ 厚労省は4日の会合で、「現場での実証的な調査が行われておらず、個別の要件設定や規制緩和の効果などについて十分な議論が行われていない」と説明した。これまでの急速な制度設計に転換し、来年度の導入を見送る方針となった。
・ 将来的には、実証事業などを進めながら、より効果的で効率的なサービスの在り方について広く検討される予定。審議会では、厚労省案に多くの委員が賛意を示した。
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