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2024/01/11 木曜日 | 行政,労務問題

東京都、介護職員給与引き上げで他県との格差拡大 人材確保に新たな課題

東京都、介護職員給与引き上げで他県との格差拡大 人材確保に新たな課題

2024年1月10日

・ 東京都は、来年度から介護職員とケアマネジャーの給与を月1万円から2万円引き上げる独自策を始めることを発表した。勤続5年以内の介護職員には月額2万円、それ以外の介護職員とケアマネには月額1万円が支給される。

・ 東京都は人材の確保と他産業への流出阻止を目指しており、勤続5年以内の介護職員への優遇措置は、仕事の魅力を高めて入職者の増加に繋げる狙いがある。

・ 国が始める全国の介護職員の賃上げは月6千円であるが、これに加えて、東京都の勤続5年以内の介護職員は月2万6千円、年間で31万2千円の給与アップとなる。勤続6年以降の介護職員には月1万6千円、年間で19万2千円の引き上げが行われる。

・ ただし、実際の賃上げ額はサービスの種類や事業所によって異なり、一部で月2万6千円に達しないケースも考えられる。

・ 東京都の独自策に対しては、「思い切った判断」との前向きな評価もある一方で、他県の介護事業所からは「人材確保が難しくなる」などの懸念の声も上がっている。

・ 淑徳大学・総合福祉学部の結城康博教授は、「自治体が公費で必要な独自策を打つのは良い判断だが、本来は国が普遍的な施策を講じるべきだ。来年度の報酬改定だけでは足りないため、政府は早急に追加策を検討すべきだ」と指摘している。

・ 東京都に近い千葉県市川市の介護事業所では、給与格差が懸念され、「新たな人材の採用が難しくなる可能性がある」との声が上がっている。千葉県にも同様の対策を求める声が株式会社愛ネットの佐々木ゆうこ常務取締役から表明されている。

 

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