ALS患者の訴訟、千葉地裁が介護支給量増額を認める
2023年10月31日
・ 千葉地裁は、千葉県松戸市在住のALS(筋委縮性側索硬化症)の男性患者(62)が市に求めた1日24時間の重度訪問介護支給を大筋で認める判決を言い渡した。
・ 市の介護支給量を増やさなかった判断を「皮相的な見方」と批判。裁判所は市の裁量権を逸脱した違法と断じたが、妻が介護する時間を差し引いて公的介護サービスの支給量を決定する自治体の例を改める可能性を示唆した。 ・ 判決では1カ月744時間の支給を申請した男性に対し、医師や看護師の訪問などと重複する介護時間を差し引いた683.5時間の支給を認めた。
・ 男性はALSの進行により、寝たきりで頻回なたんの吸引や体位交換が必要であり、家事や介護を行っていた妻の負担を訴えていたが、慰謝料などの国家賠償は認められなかった。
・ 判決はALS患者への介護支給に関して新たな判断基準を提供する可能性があり、ALSは全身の筋力が低下する難病で、国内の患者数は約1万人に上る。
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