2022年7月7日 事故(送迎車内置き去り)
兵庫県高砂市内のデイサービス事業所で7日夕から翌朝にかけ、利用者の90代女性が送迎用のワゴン車内に閉じ込められた。運転手が「自宅に送り届けた」と思い込んで車を施錠したのが原因で、発見時に女性には脱水症状があったが、その後回復した。7日昼は晴れており、同市消防本部によると、閉じ込められていた時間帯の市内の最高気温は30.5度だった。
NHKwebニュース
最後に降ろす予定だった
女性は歩行時の支えなどが必要で、認知症の症状がある。7日はサービスを受けた後、ほかの利用者と共にワゴン車に乗った。運転手は、最後に降ろす予定だった女性がいることに気づかぬまま施設に戻り、車を施錠した。女性は運転席の後ろ3列目の窓側に座っており、運転手からは見えにくい場所だったという。
警察からの問合せにも「自宅に送り届けた」と答える
帰宅しないことを不審に思った家族が7日夜に高砂署に相談。署員から電話で問い合わせを受けた運転手は、「自宅に送り届けた」と答えていた。
一晩明けて
8日午前6時50分ごろ、出勤した運転手が車内に座っている女性を発見。女性は病院に救急車で搬送された。点滴を受けたが、検査結果に異常はなく、迎えに来た家族と午前10時半に車で自宅に戻った。
「過信、慢心があった」
施設側は家族に謝罪し、女性は現在も通っている。施設責任者は「過信、慢心があった」とし、その後は確認を徹底するマニュアルを作って実行しているという。報告を受けた県は、県内のデイサービス事業所などに注意喚起を促す。
介助者の職員が添乗していなかった
運営会社によると、車を運転していたのは会社の社長で1人で運転し、女性を送り届けたものと思い込んでいたという。このため、会社は再発防止のため、チェックシートを作成して活用し、死角をなくすため車内にミラーを設置するとともに送迎後は複数の職員で車内を確認する。
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