・介護職員の2024年7月時点の基本給が平均26万5711円であることが、日本介護クラフトユニオンの調査で明らかになった。これは全産業平均の33万200円より6万4489円低い。
・介護職員の給与は「介護報酬」によって支えられているが、物価高や事業コストの増加が業界を圧迫している。この状況で人材不足が一層深刻化しており、労働環境の改善が求められている。
・同組合の会長である染川朗氏は、現場の職員が「長く働いても給料が上がらない」と不安を抱えていると指摘し、介護報酬の引き上げを強く訴えた。
・全産業平均との給与差は2013年の8万1654円から縮小傾向にあったが、2021年には4万2184円で底を打った後、再び拡大している。2022年には5万782円、2023年には5万5640円と格差が広がり続けている。
・今回の調査は2024年9月から10月にかけて、有料老人ホームや訪問介護事業所で働く組合員5544人を対象に実施され、3346人が回答した。
・自由記述では、「給与水準が低すぎて結婚が難しく、若い人が集まらない」「次世代の人材が育たず業界が衰退している」といった意見が寄せられた。