「アピアランスケア」：病気による脱毛を支える新たな取り組み
2024年11月月22日
近年、病気や治療による脱毛に対する「アピアランスケア」が注目されています。この取り組みでは、ウィッグを自然に見せるためのカットや、化粧品メーカーによるメイクのアドバイスが行われ、患者が自分らしく過ごせるようサポートしています。
神戸市の美容師、豊秀之さんが運営する「医療美容認定サロン RIPS」では、抗がん剤治療による脱毛に悩む人々が訪れ、個室で安心して相談できる環境が整えられています。ここでは、医療用ウィッグのカットやスタイリングが行われ、患者が自分の外見に自信を持てるよう手助けしています。
医療用ウィッグは、見た目が不自然になりがちですが、豊さんは「自然に見せるためには、細部まで丁寧にカットすることが重要」と語ります。彼自身もがんを経験し、患者支援活動に力を入れています。2010年には「ランブス医療美容認定協会」を設立し、医療美容師の育成に努めています。
また、資生堂やアデランスなどの企業も、医療用ウィッグやメイクのサポートを提供しています。資生堂では、全国のサロンで医療用ウィッグの販売やメイクのカウンセリングを行い、患者が自信を持てるようなスタイルを提案しています。
医療用ウィッグは、専門店や通信販売で購入可能で、価格帯も幅広く、自治体による助成も増えています。購入前には試着を重ね、自然な見た目や着け心地を確認することが推奨されています。脱毛が進んだ頭皮には敏感なものも多いため、品質の保証がある製品を選ぶことが大切です。
このように、外見の変化に対するケアが進む中で、患者が自分らしさを取り戻す手助けが行われています。
