2024年3月11日
・厚生労働省は、2024年度の障害報酬改定の概要を社会保障審議会障害者部会に報告。新たに導入される利用時間に応じた「生活介護」の基本報酬区分について、委員からの懸念が表明された。
・現行の報酬体系では、事業所の営業時間全体に対して一律の報酬が支払われているが、利用時間が短い場合でも同じ報酬が得られる点が問題視されていた。
・改定では、利用時間に応じた報酬区分を設け、「7~8時間」の利用で現行と同等、「6~7時間」で3%減、「5~6時間」で30%減とするなど、細かい時間区分に基づく報酬制度を採用。
・この変更により、特定の障害特性を持つ利用者や交通アクセスが不便な地域の事業所が不利になる可能性が指摘されている。
・全国市長会の永松悟氏は、障害者の居住地によっては在宅生活が選択できなくなる恐れがあると懸念を表明。
・委員からは、送迎時間が長い地域や地方の事業所の困難を考慮するよう要望が出された。
・厚労省は事業所が不利にならないよう配慮措置を講じるとしているが、その詳細はまだ明らかにされていない。改定内容は複雑で理解しにくいとの意見もあり、配慮措置の具体化が求められている。
・生活介護サービスは、障害福祉サービスの中核をなすもので、利用者数は約30万人、22年度の費用総額は8322億円に上る。
・改定は2月6日に全容が明らかになり、意見募集を経て3月中に告示、4月1日より施行される予定である。
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