2024年2月15日
・2年に1度の診療報酬改定が決定。医療従事者の給与向上を図るため、初・再診料や入院基本料などの基本報酬が引き上げられるほか、高齢者の救急患者対応の体制整備も盛り込まれる。
・「2040年問題」を見据え、高齢者数の増加に備えた医療体制の構築が急務となる。今回の改定では、高齢の救急患者を中心に受け入れる「地域包括医療病棟」が新設される。治療と同時にリハビリや栄養管理などのケアを強化し、運動機能の低下を防ぎ、自宅への早期帰宅をサポートする。
・増加する高齢者の救急搬送に背景があり、総務省消防庁によれば、65歳以上の救急搬送者は22年には約386万人に急増。特に軽症や中等症の患者が増加しており、治療中に日常生活動作（ADL）の低下が課題とされていた。
・新設された病棟では、回復期の病棟よりも多くの看護職員を配置し、理学療法士や管理栄養士なども常勤として採用。一定の治療後に迅速にリハビリや栄養管理を実施し、栄養状態やADLの低下を防ぐ。在宅医療や介護サービスとの連携も強化し、早期の在宅復帰を目指す。
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