介護ハラスメント問題に対する現場の対策と課題
2024年1月24日
・ 昨年10月、TikTokに投稿された介護士へのハラスメント動画が問題となり、介護ハラスメントに対する社会の注目が集まっている。介護ジャーナリストの小山朝子氏によると、「限界介護」の現場には具体的な対策が必要である。
・ 「ハラスメントの加害者には家族関係や人間関係でのトラブル、適切な医療や介護の支援を受けていないケースもある」と小山氏。施設全体で個々のケースに応じた対策が求められている。
・ 別の視点から問題を捉えると、動画が利用者や家族の同意を得ずに公開されていた可能性があり、これは介護施設の信頼問題と結びつく。介護ハラスメントとは別に、個人情報やプライバシーの保護など、個人の尊厳を尊重する教育が不足している可能性も浮かび上がる。
・ 国が介護ハラスメント対策に本格的に取り組み始めたのは令和3年度の「介護報酬改定」からであり、業界全体での意識向上が進んでいる。2023年3月に改訂された「介護現場におけるハラスメント対策マニュアル」では、アンケートやストレスチェックを活用し、事前からハラスメントを未然に防ぐための対策が示されている。
・ ただし、介護ハラスメントに対する対応は施設内での協力が不可欠であるが、職員同士の連携が難しい状況も指摘されている。職員の関係改善や職場内のコミュニケーション強化が、早期発見と適切な対応につながるとされている。
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