2022年9月20日 (火)配信
共同通信社
新型コロナウイルスのオミクロン株対応の新しいワクチンに関し、47都道府県庁所在市区のうち、8割に当たる38市区が今月中に接種を開始することが17日、共同通信の調査で分かった。4回目を打っていない60歳以上の人らが優先対象。その後に続く59歳以下の現役世代は、ほぼ半数の24市が政府想定を前倒しし10月上旬までに始める。接種開始時期を巡り、政府が当初方針を変更し9月20日に1カ月程度繰り上げたことで、31市が「混乱した」と答えた。
接種事業は1年半以上続き、関心の低下も懸念される中、自治体が政府に早期の準備を迫られ、不安を抱えながらも態勢を整えた格好だ。
調査は7~14日、都道府県庁所在地の47市区(東京は新宿区)に実施した。
課題を聞いたところ、いつ打てるかや接種効果など「住民への周知」との回答が12市で最多。「ニーズに合うワクチン供給」が10市、「接種控え」が10市区と続いた。
60歳以上などの優先対象に打ち始める時期を「9月中」と回答した38市区は、盛岡、鳥取など。新潟を含む7市は「10月上旬」と答え、理由に「医療機関へのワクチン配送の都合」(松山)や「10月からの方が住民に分かりやすい」(奈良)を挙げた。2市は検討中などとした。
政府は優先者への接種後、10月半ばに、従来型ワクチンを2回以上打った59~12歳ら対象者全員に広げる想定。自治体判断で前倒しは可能としており、福島など10市は「9月中」、徳島を含む14市は「10月上旬」に実施すると答えた。前倒し対象はこの計24市のうち、佐賀など13市が「対象者全員」、5市が社会機能を維持する「エッセンシャルワーカー」と回答した。6市は「検討中」など。
残る23市区のうち、14市区が59~12歳らへの移行時期を「10月中旬」、4市が「10月下旬」、1市が「11月以降」とした。4市は「見通せない」や「調整中」と答えた。
政府は8月、オミクロン株対応ワクチンの接種開始時期に関し、10月半ばと自治体に通知していた。
※オミクロン株対応ワクチン
新型コロナウイルスのオミクロン株の特徴に対応した新ワクチン。政府によると、オミクロン株に対し従来型ワクチンを上回る重症化予防効果があり、短期間の可能性はあるが発症や感染を防ぐ効果も期待できる。対象は従来品を2回以上打った12歳以上の約1億人。前回接種からの間隔は5カ月以上で、政府は短縮を検討する。10~11月に全国で1日100万回超の接種態勢を整備する方針。10月半ばまでに、米ファイザー製と米モデルナ製計3300万回分を自治体に配送する計画を公表している。
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