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2022/06/29 水曜日 | 事件

医療事件:医師資格のない技士が手術で縫合 立ち会った執刀医ら処分

医師資格のない技士が手術で縫合 執刀医ら処分 医師法違反の可能性

2022年6月29日 朝日新聞デジタル

千葉市立海浜病院(千葉市美浜区磯辺3丁目)で
・昨年7月、全身麻酔で行われた手術中に、医師ではなく、医療機器を操作する臨床工学技士が皮膚の縫合を行っていた
・医師法は医師資格のない者による医療行為を禁じており、同法違反に当たる可能性がある
・病院は今年3月に患者に謝罪し、執刀医と技士を訓告の処分にした

千葉市立海浜病院(千葉市美浜区磯辺3丁目)

臨床工学技士は医療機器の操作を専門とする職種
・問題の行為は、患者の体内に埋め込まれた心臓ペースメーカーの部品などを交換する手術で起きた。
・臨床工学技士は医療機器の操作を専門とする職種で、ペースメーカーが正常に作動するかなどを確認するために参加した
・手術の終盤、皮膚を縫合する際に、執刀医が技士と立ち位置を交代。医師のみが行うことができる皮膚の縫合を、技士が行った。麻酔医や看護師など複数人が立ち会っていた

「市長への手紙」を通じて発覚
・今年1月、市の情報提供制度である「市長への手紙」を通じて情報が市に寄せられて発覚
・病院は2月、外部の有識者を入れた医療事故検討委員会を設置して調査し、事実を確認した
・病院は3月に患者に謝罪し、4月に執刀医や技士を訓告の処分にした
・病院によると、患者に実害はない

「知る機会になる」
・病院は朝日新聞の取材に対し、「執刀医が、体内への埋め込み機器の深さなどを知る機会となるだろうと考え、助手を務めていた医療従事者(臨床工学技士)に行わせてしまった」と回答
・違法性については、弁護士など複数の有識者に相談し、「患者に実害がないことや、事案の内容をみるに刑事罰の対象にはならず、立件の対象にはならないという見解をいただいた」と釈明した
・技士は聞き取りに対し、こうした行為を行ったのは「今回が初めて」と説明している

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