大麻成分含むグミ、体調不良多発―厚労相、指定薬物への指定表明
2023年11月17日
・ 大麻様成分が含まれている可能性のあるグミの摂取後、多くの人が体調不良を訴えており、この事態に対し、武見敬三厚生労働相は17日の閣議後の記者会見で、グミに含まれる大麻様成分を医薬品医療機器法の指定薬物に指定し、所持や使用を禁止する方針を示した。
・ グミのパッケージには、大麻由来成分に類似した合成化合物である「HHCH」(ヘキサヒドロカンナビヘキソール)の表示があった。厚労省の鑑定により、グミ中の成分を特定し、指定手続きを進める予定。
・ 武見氏は今後もHHCHに類似した化合物が出現する可能性を指摘し、化学的構造の類似性を持つ化合物を幅広く指定する考えを示した。
・ 一方、「CBD」(カンナビジオール)については、新たな規制対象にはならない見解を示した。CBDはHHCHとは異なる化学構造を持ち、有害性は確認されていない。海外では医薬品として使用され、国内でもサプリメントなどとして利用されている。
・ 大麻様成分を含む可能性のあるグミに関しては、東京都小金井市で行われた祭りで摂取した5人が体調不良を訴え、嘔吐などの症状を訴えて救急搬送されるなど、健康被害が相次いで報告されている。武見氏はこれを「極めて重大な保健衛生上の問題」と位置付けた。