2024年2月8日
・2023年、医療機関（病院・診療所・歯科医院）の倒産が41件となり、2年連続で40件を超えた。2000年以降では2009年（52件）、2007年（48件）、2019年（45件）に次ぐ高水準。2018年と2019年はコロナ前にもかかわらず高水準で推移していたが、2020年はコロナ支援策の影響で27件に大幅に減少。しかし、翌2021年から再び増加傾向に転じた。
・負債総額は253億7200万円となり、過去10年で最大。医療法人社団心和会（千葉、4月に民事再生法を適用、負債132億円）や医療法人社団友伸會（東京、9月に民事再生法を適用、負債37億円）の倒産が全体を大きく押し上げた。
・業態別にみると、「病院」が3件（負債147億1900万円）、「診療所」が23件（同55億9700万円）、「歯科医院」が15件（同50億5600万円）となり、「診療所」は2009年に次ぐ多さ。「歯科医院」は2018年、2022年に次いで多い。
・負債規模別では34件（構成比82.9％）が「5億円未満」で、「破産」が39件（同95.1％）を占めた。特に診療所は経営者の高齢化や健康問題を理由に事業継続を断念する施設が増加し、法的整理を選択するケースが増える可能性があり、2024年も高水準での倒産が予想される。
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