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2023/11/29 水曜日 | 統計データ

政府:医療経済実態調査 2022年度の損益率 病院△6.7%、診療所8.3%

医療経済実態調査 2022年度の損益率 病院△6.7%、診療所8.3%
2023年11月28日

・ 厚生労働省は11月24日、中央社会保険医療協議会調査実施小委員会で、2022年度の医療機関別の損益率を発表。一般病院の損益率は△6.7%(21年度は△5.5%)、一般診療所(医療法人)は8.3%(同7.1%)。報酬特例を除くと、一般病院は△6.8%(同△5.6%)、一般診療所(医療法人)は6.9%(同6.0%)。

・ 一般病院と一般診療所の設置主体別の損益率は、21年度に比べて特に病院が悪化している傾向。

・ 一般病院の悪化は、医業収益が前年度比2.1%増だったのに対して医業費用が3.2%増加したことが主因。水道光熱費(32.2%増)や医薬品費(5.6%増)、給与費(1.9%増)、給食用材料費(1.8%増)などの費用が軒並み増加。

・ 一方、一般診療所(医療法人)では医業収益が4.0%増加したのに対して医業・介護費用は2.6%増にとどまった。給与費の3.4%増を外来診療収益が4.1%増と上回ったことが影響。

・ 厚労省は23年度の損益率も推計し、一般病院が△10.2%(コロナ報酬特例を除いた場合は△10.3%)で悪化見込み、一般診療所は7.6%(同7.0%)でほぼ横ばいとの見通しを示した。

・ 次回の中医協総会では、今回の実調結果を踏まえ、支払側が診療所の報酬単価引き下げを主張する一方、診療側は大幅なプラス改定を求めており、審議が必至の情勢。

・ 注1)損益率=(医業・介護収益−医業・介護費用)÷医業・介護費用。新型コロナ関係補助金は含まず
・ 注2)一般診療所(個人)は院長等の報酬が費用に計上されていないため、見かけ上、損益率が高い数値になる

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