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2023/07/07 金曜日 | 統計データ,集団感染・院内感染

感染・流行:警報レベル ヘルパンギーナ18都府県 コロナ禍減少、反動か

2023年7月4日

・乳幼児がかかりやすい夏風邪「ヘルパンギーナ」が流行し、各地で警報が発令されている。
・国立感染症研究所が4日に公表した速報値によると、感染者は6月下旬に前年同期比で40倍超に増加、18都府県が警報レベルとなった。
・専門家は新型コロナウイルス対策で感染者がここ数年減少し、免疫を持たない乳幼児が増えたことが原因と指摘する。

・ヘルパンギーナは飛沫(ひまつ)や接触によってエンテロウイルスに感染して発症する。
・38~40度の高熱と、喉に水疱(すいほう)ができるのが特徴。
・飲食できずに脱水症状となり重症化する場合がある。
・ワクチンや特効薬はなく、解熱剤などの対症療法で対応する。

・感染研によると、6月19~25日に全国約3千カ所の定点医療機関に報告された感染者数は、1医療機関当たり5・79人で、前年同期比で約41倍。厚生労働省研究班が定めた基準では1定点当たり6人を超えると警報レベルで、鹿児島や静岡、三重など18都府県が基準を超えた。千葉大の石和田稔彦(いしわだ・なるひこ)教授(小児感染症学)によると、例年より1~2カ月早いペース。

・コロナが流行した2020年以降は感染者数が減少。
・石和田教授によると、免疫を持たない乳幼児が増えた上に感染対策が緩和され、一気に広がった。
・免疫力が下がった大人が感染する可能性もあり、タオルの共有を避け、手洗いを徹底することが大切という。

・今夏はインフルエンザやRSウイルス感染症なども例年以上に広がっている。
・石和田教授は「別の感染症にかからないためにも、しっかり休んで治すことが大切。
・熱が出ても冷静に観察し、普段と様子が異なれば病院に来てほしい」と話している。

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◇ヘルパンギーナとは

5歳以下の乳幼児に多く見られる夏風邪の一種で、エンテロウイルスを原因とする感染症。小学生や大人が感染することもある。罹患(りかん)すると、38~40度の高熱や喉の痛み、口内に水ぶくれができて飲食しづらくなるなどの症状が出る。感染予防には手洗いやうがいの徹底が必要で、便からウイルスが排出されるため、おむつ交換後の手洗いも重要。

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