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2024/03/01 金曜日 | 研究開発

人に移植できるブタの臓器、国内で実験へ

2024年2月29日

・ブタの臓器を人に移植する「異種移植」の研究が国内で進んでいる。今年から来年にかけて、ブタの腎臓や心臓、膵臓の組織などをサルに移植する実験を始める。数年以内には人にも応用できるようにしたいという。

・人に移植するときに拒絶反応が起きないように、ブタの遺伝子を変えたものを使う。明治大発の新興企業「ポル・メド・テック」は今月、米バイオ企業が作った細胞を使って、遺伝子を変えたブタを3頭生んだ。これからもっと増やして、異種移植を研究する医療機関に渡す予定だ。

・京都府立医科大や鹿児島大のチームは今夏にも、ブタの腎臓をサルに移植する試験を行う。治療の対象は、免疫のせいで普通の腎臓移植ができない患者だ。遺伝子を変えたブタの臓器なら、移植が可能だと考えている。京都府立医大の奥見准教授(泌尿器科)は「腎臓移植ができなかった患者に、新しい方法ができる」と話す。

・福岡大の小玉教授(再生移植医学)らも今夏頃、ブタの膵臓の中にあって、血糖値を下げるホルモンを出す「膵島」という組織を、サルに移植する試験をする。2年後には、1型糖尿病患者にも移植できるようにする計画だ。

・ブタ心臓の移植を狙うのは大阪大の斎藤特任准教授(心臓血管外科)らだ。来年にも、サルにブタ心臓を移植する。国内では、心臓移植を待っている間に死んでしまう患者も多い。心臓移植までの平均待ち時間は約5年だ。斎藤特任准教授は「異種移植は人工心臓では助からない患者を助けるために必要だ」と言う。

 

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