内臓脂肪と免疫活性の関連性を明らかに─COVID-19罹患リスクに影響
2023年12月26日
・ キリンホールディングスと花王は、内臓脂肪が多く、プラズマサイトイド樹状細胞(pDC)の活性が低い人が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)などの罹患リスクが高いことを共同研究で世界で初めて確認した。
・ pDCは、細菌やウイルスが体内に入ってきたときに免疫の司令塔的役割を果たす免疫細胞。pDCが低活性の場合、免疫系の活性が低下し、感染症への抵抗力が弱まる可能性がある。
・ 共同研究は和歌山県立医大主宰の「わかやまヘルスプロモーションスタディ」の一環として2022年11月から行われ、50~55歳の住民223名を対象に内臓脂肪測定や血液検査、アンケート調査を行い、内臓脂肪と免疫活性の関係を解析した。
・ 研究結果によれば、内臓脂肪が多くpDC活性が低い群は、COVID-19やインフルエンザなど感染症に罹患するリスクが「罹患のしやすさ(オッズ比)」で約20倍も高いことが判明した。
・ キリンの藤原大介氏(ヘルスサイエンス研究所所長)は「内臓脂肪が多い人はpDC活性が低いことを世界で初めて発見した」と報告。花王の大里直樹氏(花王ヘルス&ウェルネス研究所特定テーマリーダー)は「内臓脂肪と免疫機能の両方をケアすることは、感染症を予防する上で重要」と強調した。
・ 両社は今後も共同研究を進め、内臓脂肪と免疫機能の相互関係に基づく感染症予防の戦略を研究していく考え。
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