長崎大、医学部施設建設現場で被爆遺構発見
2024年1月24日
・ 長崎市坂本１の長崎大医学部の施設建設現場で、旧長崎医科大の建物跡（約５６０平方メートル）とみられる被爆遺構が見つかった。生化学教室の基礎部分とみられ、長崎大が２３日、発掘現場を報道機関に公開した。
・ 長崎大によると、２０２３年１０月、感染症研究所の建設のため、医学部の敷地内の駐車場を試掘した際、地表から約６０センチ下で建物の基礎部分とみられるコンクリートなどが見つかった。同１２月に発掘作業を始め、炭化したレンガ、渡り廊下や土間の跡とみられる部分なども見つかった。
・ 旧長崎医科大は爆心地から約６００メートルにあり、木造の建物は倒壊、焼失した。付属医院も含め学生と職員約９００人が犠牲になったとされる。
・ 今回見つかったのは複数のＲＣ造や木造の建物の基礎部分などとみられ、戦前の配置図によると、生化学教室などと一致。市被爆継承課は「生化学教室の詳細な記録は残っていない。見つかった炭化物が生化学教室のものと明らかになれば、焼失したことが裏付けられる」としている。
・ 発掘調査は２月末までの予定。その後、長崎大と市が詳しい調査を進め、記録保存を目指すとしている。
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