政府：近畿大学病院とSCSKが医療コミュニケーション基盤「Dr2GO」導入

・ 近畿大学病院とSCSKは、業務を効率化するための医療コミュニケーション基盤「Dr2GO」を近畿大学病院の一部に先行導入し、運用を開始した。
・ Dr2GOはSCSKが提供するサービスで、医療従事者のコミュニケーションを効率化する「コミュニケーションサービス」、必要な情報の検索・閲覧を行う「医学情報検索・配信サービス」、転院調整時の情報共有とコミュニケーションの効率化を促進する「地域医療連携サービス」の3つを提供している。
・ 電子カルテ端末がない場所で、iPhoneやiPadを活用して医師が診療記録を簡単に参照できるようにする。患者ごとにチャットルームを作成し、チーム診療を円滑に進める他、最新の学術論文などの医学情報を一括して検索、閲覧できる。さらに、診療上必要な医薬品情報を必要なタイミングで効率的に閲覧できるサービスも提供する。
・ また、この製品は医療従事者の効率的なコミュニケーションの確保や、2024年4月の「医師の働き方改革法制化」に向けた業務効率化に期待されている。
・ コミュニケーションサービスでは、医師同士が電子カルテを閲覧しながらコミュニケーションできるようにし、トップ画面にセミナー情報や閲覧した資料の更新情報を連絡可能にする。医師の診療志向に合う医学情報をAIが提案表示する。
・ 医学情報検索・配信サービスでは、病院や診療科ごとに管理している院内のガイドラインの閲覧や、院外の情報（医薬品プロモーション情報など）を検索、閲覧できる。また、医師の閲覧履歴を基にAIが医師に合った情報をプッシュ型で提案する。
・ 地域医療連携サービスでは、地域の連携病院との転院調整業務をITで効率化し、転院先の提供可能な医療を把握できるようにする。今後は、受診時から在宅医療までの患者の診療傾向が把握できる仕組みを構築予定。
・ 近畿大学病院では、コミュニケーションサービスと医学情報検索・配信サービスが導入された。大学病院が求める高いセキュリティ要件とセキュリティポリシーに基づいて、セキュリティ面の実装が行われている。