2024年2月8日
・厚生労働省は、増加する高齢者の救急搬送に対応するため、新たな「地域包括医療病棟」を設立する計画を発表した。中小病院を中心に配置し、高度な医療を提供する大病院との役割分担を図り、看護師などを手厚く配置して治療からリハビリ、退院に向けた支援まで一貫して提供する。これは2024年度の診療報酬改定に盛り込む予定だ。
・新病棟は、高齢者の救急患者の受け入れやケアに特化しており、誤嚥性肺炎や尿路感染症などの患者を想定している。入院中はリハビリや栄養管理で体力を維持し、退院後の生活相談や在宅復帰に必要な介護サービスの調整までを包括的に提供する。
・看護師は患者10人につき1人以上、夜勤は2人以上の配置を施設基準とし、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士なども常勤で配置する。診療報酬改定では、導入した医療機関に対する新たな入院料を設け、施設整備を進める。
・65歳以上の高齢者の救急搬送件数は増加傾向で、22年には386万人に達し、10年前より100万人以上も増加している。高齢者の救急患者の90%が軽症・中等症患者であり、大病院での治療が不十分なケースも指摘されている。
・厚労省は「地域包括ケア病棟」の拡充を進めてきたが、安定した患者を想定したため、病院側からの対応不足が問題視されていた。新病棟はこれに対処するため、さらに手厚いサポートを提供する。
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