政府、2024年度予算案を発表
2024年1月9日
・ 政府は12月22日、2024年度予算案を閣議決定した。社会保障関係費の総額は37兆7193億円で、23年度予算比で8506億円（2.3％）の増加。自然増を除く高齢化による増加は約3700億円で、概算要求時の5200億円から1500億円程度削減された。
・ 厚生労働省所管の一般会計の総額は33兆8191億円（23年度当初予算比2.0％増）。社会保障関係費は33兆5046億円（2.1％増）で、「年金」が13兆3237億円（2.4％増）、「医療」が12兆3532億円（1.0％増）、「介護」が3兆7288億円（0.9％増）など。
・ 医療・介護関連分野では、（1）医薬品等のイノベーションの推進、（2）医療・介護におけるDXの推進、（3）地域医療・介護の基盤強化の推進、（4）健康づくり・予防・重症化予防、認知症施策の推進等、（5）感染症対策の推進・体制強化―の5項目を重要施策に位置づけた。
・ （1）では医薬品・医療機器等の実用化促進や後発医薬品の信頼性確保のための体制強化を推進し、19億円を計上。 （2）では医療情報の標準化や科学的介護推進のために30億円を計上。
・ （3）では地域医療介護総合確保基金等を活用した医療従事者確保への支援や働き方改革のために884億円を計上。 （4）では認知症施策（134億円）、がん対策、循環器病対策（406億円）、肝炎対策（1232億円）、難病・小児慢性特定疾病対策（1642億円）に取り組む。 （5）では次なる感染症に備えた体制強化のために77億円を確保。
・ 診療報酬・介護報酬の一部を医療・介護関係職種のベアに充当。物価高騰や賃金の上昇に対応し、診療報酬本体を0.88％引き上げ、看護職員、病院薬剤師などの医療関係職種のベアに充当。薬価は0.97％引き下げ、材料価格は0.02％引き下げる。介護報酬改定は1.59％引き上げで、0.98％は介護職員の処遇改善に充て、残りの0.61％は介護報酬の引き上げや介護職員以外の処遇改善に充てる。障害福祉サービス等報酬は1.12％引き上げる。
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