2024年2月11日
・珠洲市総合病院は、能登半島地震が発生した際、傷病者数が災害訓練時の約10倍に上り、混乱と不安が広がった。浜田秀剛院長(65)は共同通信の取材で、「対応できた職員は全体の3分の1だった。訓練の想定をはるかに超えていた」と述べ、当時の状況と今後の体制維持への懸念を表明した。
・地震が発生すると、浜田院長は自宅近くの集会所で津波警報を受け、一度は車で高台に避難を試みたが、状況を受けて病院に向かった。しかし、激しい渋滞と行き止まりの地割れに遭遇し、車を捨てて徒歩で2時間かけて病院に到達した。
・地震直後に対応できた職員は約30人で、夜になると負傷者が殺到した。病院全体の職員数が約250人である中で、対応できたのは3分の1に過ぎなかった。入院患者も地震前の約80人から数日後には約130人に増加した。
・病院の対応に加え、災害派遣医療チームが約200人を転院搬送し、日本赤十字社石川県支部も臨時の救護所を市内の道の駅駐車場に設置した。浜田院長は「多くの医療者に支えられた」と振り返っている。
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