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2024/01/30 火曜日 | 災害

石川県内の病院、能登半島地震によりベッド逼迫で医療崩壊の危機

2024年1月30日

・ 能登半島地震の影響で、石川県内の病院病床が深刻な状況に陥り、金沢以南の医療現場では「どうにかベッドを確保している状態」との報告が相次いでいる。医療スタッフの派遣により人手不足が深刻化し、急患の中には10回以上搬送を断られたケースも発生している。関係者は「一生懸命、何とか持ちこたえていきたい」と努力しているが、限界が迫っている。

・ 金大附属病院の蒲田敏文病院長は、「地震前に75%だった病床の稼働率が今は95%。一般病床はもう満床状態だ」と危機感を示している。同病院では830床中、一般患者を受け入れていない60床を除く770のベッドを運用しており、「どこの専門とか言ってられない。絞り出している状態。県立中央病院も金沢医科大病院もどこも大変」と苦しい状況を明かしている。

・ 冬季は脳卒中や心筋梗塞など血管系の病気が発症しやすく、通常の急患も多い。この時期に加えて地震が発生し、骨折などのけがの治療で来院する患者が急増している。通常は高度医療に限定している整形外科でも、骨折の手術を引き受けている。

・ 金大附属病院救急科長の岡島正樹教授によれば、10カ所以上の医療機関に断られた末にようやく金大附属病院で受け入れられた人もいたという。

・ 金沢市のいしかわ総合スポーツセンターや県産業展示館などの1・5次避難所では、金大附属病院や金沢医科大などが専門医を派遣し、避難者の体調に異変がないか診察している。人手確保のため、初期研修医のほか、普段は臨床現場で診療しない教授クラスも加わっている。1・5次避難所の診療スペースでは10床を「入院患者」に使えるようになったが、岡島教授は「その10床にどこの病院から患者を入れるかの調整に難航するほど現場は困っている」と述べている。

・ 金沢医療センターでは地震後、普段の2倍近くの救急搬送があり、休眠していた病棟を再開して42床増やして対応している。全国の国立病院機構から応援に来た医師1人と看護師16人が交代しながら担当し、「ほぼ満床」が続く。阪上学長は「患者を退院させたくても、療養病床を持つ病院もいっぱいで動きが取りづらい」と嘆く。

・ 南加賀の各病院も同様の状況だ。340床ある小松市民病院の担当者は「今は何とか受け入れているが、満床は近い」とする。能美市立病院は稼働している80床がほぼいっぱいで、担当者は「あと何床残っているかという会議が日課になっている。

 

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