2024年3月2日
・東京都と神奈川県で矯正歯科を展開していた「東京プラス歯科矯正歯科」を運営する医療法人社団友伸会は、2023年9月29日に経営破綻し、東京地裁に民事再生法の適用を求めた。
・友伸会は02年に設立され、一般歯科や予防歯科を主に行っていたが、17年からマウスピース矯正に力を入れるようになった。自由診療の比率を高め、21年には売上高が約86億3300万円に達した。さらに同年末には5つの医療法人を買収し、グループ全体の売上高は100億円になった。国内最大級の歯科医院グループとして成長していた。
・しかし、自社開発のブランド「ホワイトライン」の売り込みに失敗したことで、患者数が急減した。施設の増加に伴う固定費の増加も重なり、資金難に陥った。
・そこで、22年12月に東京都中小企業活性化協議会に支援を依頼し、金融機関などから返済猶予を得た。自主再建を模索しながら、スポンサーを探す作業も進めた。結局、スポンサーが見つかったことで、民事再生手続きを開始することになった。優良企業と思われていたが、実は財務が債務超過になっていたという衝撃の事実が明らかになった。
・同法人は、治療費を前受金とせずに売上に計上していたため、財務が実態を反映していなかった。一括で料金を受け取るビジネスモデルの企業は、会計処理に注意しなければならないという教訓がある。
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