失った歯の治療-入れ歯とインプラントの違い

失った歯を補う方法として、歯科医から提示される「インプラント」と「入れ歯」の2つの治療法があります。それぞれの特徴を以下にまとめてみましょう。

  1. インプラント:
    • 人工の歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯(上部構造)を固定する方法です。
    • メリット:
      • 天然の歯に近い見た目、噛み心地、咀嚼能力を実現できます。
      • 寿命が長く、取り外しが必要ないため、安定感があります。
  2. 入れ歯:
    • 人工の歯を金属や樹脂で作った土台(義歯床)に取り付け、残っている歯や歯ぐきを固定源として装着する方法です。
    • メリット:
      • 低額な費用で作成でき、保険適用可能です。
      • 手術不要で治療期間が短いことが特徴です。

入れ歯のメインテナンスの仕方

入れ歯の正しい手入れ方法は以下の通りです。

  1. 柔らかいタイプの歯ブラシでブラッシングする:
    • 入れ歯のやわらかい部分はスポンジやガーゼ、柔らかいタイプの歯ブラシで優しくこすります。
    • 特に部分入れ歯は、歯にひっかけているバネのところが汚れやすいです。
  2. こまめに水またはぬるま湯につけておく:
    • 入れ歯を水またはぬるま湯につけておくことで、乾燥を防ぎます。乾燥すると入れ歯の材質が劣化しやすくなります。
  3. 食事をする度に洗浄する:
    • 毎食後に入れ歯の清掃を行い、食べ物のカスや細かな粒子を残さないようにします。
    • 歯磨き粉は避け、専用の洗剤を使用して優しく磨きましょう。
  4. 定期的に調整する:
    • 入れ歯のサイズや部位に応じて、1か月に1度程度の調整が必要です。
  5. 就寝前に入れ歯洗浄剤を利用する:
    • 入れ歯洗浄剤を使用して除菌し、夜間を通じて清潔に保ちます。

インプラントのメインテナンスの仕方

インプラントの手入れは、ご自身でのお手入れとプロによるお手入れの両方が重要です。以下に詳細を説明します。

  1. ご自身でのお手入れ:
    • 歯ブラシを使って通常の歯と同じように磨いてください。
    • 歯ブラシを細かく動かし、歯肉との境目を特によく磨いてください。
    • 電動歯ブラシでも効果的にクリーニングできます。
    • 歯間ブラシやデンタルフロスを用いて、歯とインプラントの間、インプラント同士の間の部分もよく磨いてください。
  2. プロによるお手入れ:
    • 定期的なメンテナンス(定期健診)のために歯科医院に来院してください。
    • メンテナンスの頻度は患者さんのお口の状態によって異なりますが、通常は3カ月から半年ごとが一般的です。
    • 歯科衛生士によるプロフェッショナルケアで、患者さん自身のお掃除だけでは行き届かない部分のクリーニングを行います。
    • 歯ブラシだけではなく、超音波を使った機械など特別な道具で効率的に汚れや歯石を除去します。

まとめ

選択肢は個々の状況や希望により異なりますが、自分に合った治療法を検討する際には、担当医と相談して選ぶことをおすすめします。いずれにしても、正しい手順での手入れを心掛けて、入れ歯やインプラントを長持ちさせて快適に使用しましょう。