薬剤師関連コラム

4月トピック(12)

4月のニュースをピックUPします

4月19日
北部農林高校、バニラ栽培で地域貢献へ

・大手製薬メーカーが、地域経済と教育活動の支援を目的に、北部農林高校にバニラの苗木を寄贈。
・武田薬品工業・京都薬用植物園は、学生たちが日本のバニラ産業を担うことを期待。
・沖縄の気候がバニラ栽培に適しており、国内での生産拡大に期待が集まる。
・北部農林高校の生徒は、バニラの栽培と加工技術を学び、地域に広めることを目指す。
・学校はバニラ栽培の拡大と関連商品開発を計画中。琉球大学にも苗木が贈られ、品種保存に利用される。

4月19
ブレグジットが英国の医薬品不足を拡大

・ナフィールド・トラストの調査によると、ブレグジットが英国の医薬品不足を悪化させている。
・2020年から医薬品不足の報告は2倍以上に増加し、2023年には1,643件の不足が通知された。
・重要な抗生物質やてんかん治療薬などが不足し、問題が常態化。
・政府は医薬品価格の差額を補填する制度を設けており、その回数は2016年以前の月20回から2022年後半には199回に増加。
・ナフィールド・トラストは、税関検査や欧州医薬品庁からの離脱がサプライチェーンに影響を与えていると指摘。
・英国の医薬品サプライチェーンの脆弱性がブレグジットによりさらに悪化したと分析。
・この問題は世界的なものだが、特に英国での影響が顕著である。

4月19
FPTリテール、ベトナムで医療サービス拡充へ

・ベトナムのIT大手FPTの関連会社、FPTデジタルリテールがドラッグストアチェーンの拡張計画を発表。
・「ロンチャウ薬局」運営子会社が新株発行し、最大10%の株式を増資により調達予定。
・2024年には400店舗増加し、1,900店舗への拡大と二桁成長を目指す。
・予防医療に注力し、ワクチンセンター100カ所新設と「247在宅医療サービス」開始を計画。
・増資資金は店舗網拡大、ワクチンセンター整備、在宅医療サービス投資に使用予定。
・2023年は赤字だったが、2024年は黒字転換を目指し、売上高は前年比17%増を計画。
・IT製品需要減少による業績悪化からの回復を図り、不採算店舗閉鎖と業務効率化を進める。
・2024年のIT機器小売事業は前年並みの売上を予測。

4月トピック(11)

4月のニュースをピックUPします

4月17日
pluskampoとあしたるんるんラボの業務提携による新商品発売

・オンライン漢方処方サービス「プラス漢方(+kampo)」が、あしたるんるんラボと提携し、新商品「withmoon チェストベリーサプリフランス海岸松 +kampoブレンド」を発売。
・「プラス漢方(+kampo)」は、心身の不調に対するオーダーメイドケアを提供し、ユーザーの声から新製品を開発。
・あしたるんるんラボは、セルフケアブランド「withmoon」でフェムケア製品を展開し、和漢素材のニーズに応える商品開発を目指す。
・両社は和漢素材を含むチェストベリーサプリメントの新処方を開発し、今後も共同で商品開発を進める予定。
・情報発信は「女性ホルモン大学」などのメディアを通じて行われる計画。

4月17
AIによる薬歴自動作成システムの導入

・薬剤師の業務負担軽減のため、AIを活用した薬歴自動作成システムが導入された。
・薬剤師は患者の安全を守るため、処方箋のチェックと患者とのコミュニケーションが重要な役割を果たす。
・糸賀社長は、患者との会話から得られる情報の重要性を強調し、AIシステムが薬剤師のスキル向上にも寄与すると述べている。
・このシステムは、会話内容を瞬時に要約し、S・O・A・P形式で薬歴に記録する。
・将来的には、医療現場全体への普及を目指し、医師と患者のコミュニケーション向上にも貢献することが期待されている。
・保井教授は、AIの活用により、薬剤師がより質の高いサービスを提供できるようになることを評価している。

4月トピック(10)

4月のニュースをピックUPします

4月15日
バビースモ、臨床試験で視力改善確認

・中外製薬が最近、網膜疾患治療薬バビースモ(ファリシマブ)の国内第3相試験の成果を公表した。
・この試験は、新生血管を含む網膜色素線条症の患者を対象に行われ、12週間の治療後に視力の向上が統計的にも臨床的にも有意な結果として得られた。
・バビースモは、これにより、同条件の患者に対する有効な治療選択肢としての可能性を示した。

4月15
薬剤師証明書、誤印影で訂正発送

・厚生労働省は、薬剤師名簿登録済証明書に旧局名の印影が誤って押されたと発表。
・約900人分の証明書に二重線で訂正し、正しい印影を押して12日に発送した。
・証明書は、薬剤師免許証が届くまでの間、登録事実を証明するために希望者にのみ発行される。
・厚労省は、訂正した印影に関する事務連絡を都道府県や地方厚生局に通知し、手続きの支障がないよう依頼。
・5月8日以降、新たに薬剤師名簿に登録された免許証を都道府県へ送付する予定。

4月15
台湾紅こうじ製品問題、小林製薬に賠償対応要求

・台北市政府法務局が、紅こうじ原料の健康被害報告を受け、小林製薬台湾法人に対し消費者への迅速な賠償対応を要請。
・自主回収対象製品の払い戻し方法や、治療が必要と診断された消費者への賠償方法の公表を求める。
・台湾衛生福利部によると、紅こうじ原料製品の摂取で体調不良を訴える人が46人に上る。

4月15
糖尿病薬の安全性、EMAが調査終了

・欧州医薬品庁(EMA)は、ノボノルディスクの糖尿病治療薬と体重減量薬に自殺念慮のリスクがないと発表。
・9カ月の調査を経て、製品情報の更新は不要と医薬品安全監視リスク評価委員会が結論。
・アイスランドでの自殺念慮の報告を受け、EMAは昨年7月から調査を開始し、GLP─1受容体作動薬に関する追加データを分析。
・米国の大規模研究とEMAの別研究では、セマグルチドと希死念慮の直接的な関連は確認されず。
・米食品医薬品局の予備調査でも、GLP─1受容体作動薬と自殺念慮のリスクの関連は見られなかった。

4月トピック(9)

4月のニュースをピックUPします

4月14日
「日本食、女性の脳萎縮予防に関連」研究結果

・地中海食は高齢者の脳容積を保つ効果があるとされ、健康維持に役立つ食習慣として注目されている。
・愛知県の40歳以上の1636人を対象にした研究が、日本人の食事パターンと脳の健康との関係を明らかにし、2024年3月12日に栄養学の専門誌で公開された。
・参加者の食習慣は、伝統的な日本食、西洋食、野菜・果物・乳製品中心の食事の3パターンに分類され、MRI検査で脳の萎縮率との関連が調査された。
・2年間の追跡調査で、西洋食を摂取する女性の脳の灰白質の萎縮率は0.299%、日本食を摂取する女性では0.258%と低く、日本食が女性の脳の健康を守る可能性が示唆された。
・男性では食事パターンと脳の萎縮率との明確な関連性は認められず、研究者は男性の食習慣と脳の健康との関係を解明するために長期的な研究が必要と結論づけている。

4月14
ガーナチョコと薬菓のコラボスイーツ登場

・ロッテがチョコレート「ガーナ」と韓国の伝統菓子「薬菓」を組み合わせた新感覚スイーツを発売。
・東京・表参道に期間限定でオープンする「Ghana CHOCOLATE HOUSE」で4月23日から5月12日まで提供。
・チーズケーキ専門店「A WORKS」とのコラボで、「ガーナチーズmeets薬菓!」と「ガーナソフトmeets薬菓!」を販売。
・「ガーナ」60周年を記念して新スローガン「ハッピーは、チョコレートから。」を掲げるホップアップストアの一環。
・母の日キャンペーンでは「SPY×FAMILY」とタイアップし、父の日まで期間を延長して実施中。
・「ちょこっと幸せ研究所」を設立し、チョコレートの幸せへの貢献を研究。
・「プレミアムガーナ」が20・30代女性に人気で、自分へのご褒美としての需要が増加。
・夏には「ガーナ」のアイス商品に注力し、ブランドと消費者の接点を強化予定。
・カカオ豆価格の高騰にも関わらず、市場でのポジティブな反応を受け止める。
・薬菓はハチミツやシナモンを加えた生地を揚げた韓国の伝統菓子で、祝い事に用いられる。
・韓国では若者の間で薬菓ブームがあり、日本でも人気が高まっている。形の可愛さが人気の秘密。

4月14
佐倉市に健康促進施設オープン

・佐倉市に新たな健康習慣をサポートする施設が誕生。
・「常磐植物化学研究所」が、本社隣に「sakuraヘルシーテラス」と「SAKURAスポーツパーク」を開設。
・「sakuraヘルシーテラス」では、1000種類のハーブを眺めながらヘルシーランチを提供。キッズコーナー完備で家族連れにも優しい。
・「SAKURAスポーツパーク」は、フットサルやテニス、バドミントンなど多様なスポーツが楽しめる施設。
・運動を始める一歩として、ヘルシーランチから試してみるのもおすすめ。
・問い合わせ先: 常磐植物化学研究所(佐倉市木野子158番地、TEL:043-498-0025)

4月トピック(8)

4月のニュースをピックUPします

4月14日
久光製薬、新研究所で世界的研究拠点を目指す

・久光製薬が鳥栖市姫方町に新研究所「SAGAグローバルリサーチセンター」を完成させ、13日にオープニングセレモニーを開催。
・「サロンパス」などの貼り薬や新薬の研究開発を行うグローバルな拠点として機能。
・鳥栖市と茨城県つくば市の研究拠点を集約し、研究開発の加速と生産部門との連携強化を図る。
・センターは6階建て、延べ床面積2万3290平方メートル、総工費約120億円で、約150人の研究者とスタッフが勤務。
・国内外の大学・研究機関とのネットワークを構築し、共同実験スペースを設ける。
・中冨一栄社長は、研究機能の一元化による世界的な競争力の向上を目指すと述べた。
・「サロンパス」は2024年に発売90周年を迎え、世界30以上の国と地域で販売され、年間売上高は約467億円。
・「サロンパス」は鎮痛消炎貼付剤の分野で2016年から7年連続で世界シェア1位。
・新研究所では、経皮薬物送達システム(TDDS)製剤の研究開発に注力し、新薬創出のグローバル拠点となることを目指す。
・TDDS製剤は飲み込めない人にも使用可能であり、マイクロニードル技術による新たな薬物投与方法も可能に。

4月13日
プロテイン配合の新サバ缶、健康志向にマッチ

・缶詰博士の黒川氏が、プロテインを配合した新しいタイプのサバ缶を提案。
・千葉県銚子市の信田缶詰で、銚子商業高校と武内製薬が協力し、アスリートや若者向けの高タンパク質サバ缶を開発。
・「ザ・プロテインさば水煮」が4月1日に発売。缶汁はサバの出汁が溶け出し、塩味が効いた美味しい味わい。
・サバは小振りだが、身が引き締まっており、日本近海で獲れるサバの小型化に対応。
・缶汁にはコラーゲンプロテインが配合されており、サラサラした舌触りが特徴。
・信田缶詰の「ザ・プロテインさば水煮」は、105gで429円。スーパーやドラッグストア、コンビニで販売予定。
・缶詰博士は、世界50カ国以上で数千缶を食べた経験を持ち、缶詰の魅力を伝える活動を行っている。
・公式ブログやFacebookファンページで情報を発信中。

4月13日
ディクソン、WBO女子ライト級で王座挑戦

・英国マンチェスターで開催されるWBO世界女子ライト級王座決定戦に、元薬剤師のリアノン・ディクソンが無敗の記録を持ちながら挑む。
・ディクソンは前日計量で134.5ポンドを記録し、対戦相手のカレン・エリザベス・カラバハールとフェイスオフを行った。
・ダイエットと健康維持から始めたボクシングが、彼女の人生を変えるプロへの転機となった。
・新型コロナウィルスの影響で医療現場の厳しい状況の中、ボクシングへの情熱をさらに高め、プロ転向を決意。
・プロデビュー後は7連勝を飾り、コモンウェルス・ボクシング・カウンシル女子ライト級王座を獲得し、昨年は欧州ボクシング連合の女子ライト級王座も手に入れた。
・対戦相手のカラバハールは22勝1敗の実績を持ち、ディクソンにとって最大の試練となる。世界王座獲得への道が注目される。

4月トピック(7)

4月のニュースをピックUPします

4月12日
富士フイルム、米国工場に巨額投資

・富士フイルムがバイオ医薬品の製造拠点強化のため、米国ノースカロライナ州の工場に約1800億円を追加で投資することを発表。
・この投資により、がん治療用の抗体医薬品原薬の生産能力が向上。総投資額は3800億円に達する。
・2025年から新設備の稼働開始予定で、2028年にはさらなる設備増強が計画されている。
・同社は原薬の受託製造に加え、製剤やラベリングなどの最終製品作成に関わる業務も展開。
・2028年までには、現在の5倍を超える75万リットルの生産能力を目指す。

4月12日
アステラス製薬、業績見通しを下方修正

・アステラス製薬が医薬品資産の価値見直しで約700億円の減損損失を計上し、2024年3月期の業績予測を下方修正。
・営業利益は830億円から130億円へ、純利益は580億円から30億円へと大幅に引き下げ。
・フリードライヒ運動失調症の遺伝子治療プログラムと腎性貧血治療薬の開発における無形資産で大規模な減損を記録。

4月12日
伊丹市の男、不同意わいせつで逮捕

・兵庫県伊丹市の55歳会社員が、自宅前で20代女性に抱きつきキスしたとして逮捕。
・被害者は薬局勤務で、男性の自宅に処方薬を届けた際に不同意わいせつの被害に遭う。
・容疑者は「精神的に追い詰められていた」と供述し、行動を認めている。
・容疑者と被害者は薬局での接点があり、被害発生2日後に女性が警察に被害届を提出。

4月トピック(6)

4月のニュースをピックUPします

4月11日
バーテックス、アルパイン買収で腎臓疾患治療に進出

・遺伝子治療のバイオ医薬品メーカーバーテックス・ファーマシューティカルズが、アルパイン・イミューン・サイエンシズを49億ドルで買収し、腎臓の自己免疫疾患治療分野への進出を発表。
・買収は2024年第2四半期完了予定。アルパイン株は買収発表後、時間外取引で36%上昇、バーテックス株は1%下落。
・アルパインはIgA腎症治療薬「ポベタシセプト」を開発中。米国で約13万人がこの難病に苦しんでいる。日本でも指定難病に認定されている。

4月11日
転居者の健康管理と薬局利用に関する新調

・新年度の転勤や入学で住まいを変える人々にとって、健康管理が新たな不安要素。ファーマシフトが全国の成人1000人を対象に薬局利用の実態調査を実施。
・厚生労働省の「患者のための薬局ビジョン」に基づき、2025年の「かかりつけ薬局化」目標に向けた現状把握。
・調査結果では、46.1%がかかりつけ薬局を持っており、選定理由は立地条件が主。しかし、43.6%は薬局利用の機会が少ないため決めていない。
・薬剤師への相談経験は17.0%に留まり、相談内容の知識不足が明らかに。無料相談の認知度も低い。
・デジタルサービスの利用は6.6%と少数。利用者は待ち時間削減や気軽な相談を理由に挙げるが、薬局のDX化はまだ途中段階。
・かかりつけ薬局の重要性として、信頼できる薬剤師の存在とデジタルサービスの活用が今後の選択理由となりそう。

4月11日
日本バイオテクノファーマ、エムポックス治療薬の国内承認申請

・製薬会社日本バイオテクノファーマが、新薬「テコビリマット」の厚生労働省への承認申請を発表。エムポックス治療薬としては国内初。
・「テコビリマット」は体重13キロ以上の患者を対象に、エムポックス、天然痘、牛痘治療に使用。
・ヨーロッパでは既にエムポックス治療薬として承認済み。日本でも承認されれば、エムポックス治療の新たな選択肢に。
・エムポックスは欧米を中心に感染が拡大。国内では過去2年間で243人の感染が確認されている。

4月11日
岐阜県で中学生が薬物使用の疑いで逮捕

・岐阜県警各務原署が、各務原市の中学3年生(14歳)と15歳の少年を薬物使用の疑いで逮捕。
・両少年は友人関係で、3月10日と11日にコカインを使用した疑いが持たれている。
・過去10年間で県内の中学生が薬物事件で検挙されたのはこれが初めて。

4月11日
大分市、未使用薬の有効活用を促進する「お薬たちバッグ」配布開始

・大分市では、自宅に余っている薬の有効活用を目的とした「お薬たちバッグ」の配布が始まった。
・70代の市民は処方された薬を必ず全量服用し、30代の市民は熱が下がれば余った解熱剤を保管している。
・大分市薬剤師会は、医療費削減に貢献するためにこの取り組みを推進。多森直樹副会長は、高齢化社会における医療費の増加に対処する必要性を強調。
・患者は自宅に余った薬をバッグに入れて薬局に持参し、薬剤師が内容を確認して処方箋の調整を行う。
・特に高齢者の間で薬の飲み残しが多く見られる。原因としては、複数の病院から処方される薬の多さや、服用を忘れることが挙げられる。
・大分市薬剤師会の調査によると、5ヶ月間で199人の患者を対象にした結果、合計で約57万円の薬代削減が可能であった。
・患者にとっては医療費の節約になり、国にとっても医療費負担の軽減が期待される。
・薬剤師と患者のコミュニケーションのきっかけとなるこのバッグは、薬の使用期限の確認も可能で、薬の期限は一般的に1年半から2年とされている。

4月トピック(5)

4月のニュースをピックUPします

4月10日
東洋紡、新メディカル研究所設立

・東洋紡が滋賀県大津市の総合研究所内にメディカル製品開発の新拠点「メディカル研究所」を設立し、約20億円を投資。
・ライフサイエンス事業の拡大を目指し、医療用膜や生体適合性ポリマーなどの開発力を集中強化。
・新設された研究所では、ダイアライザー用の医療膜やプロセス膜の開発を加速し、医療機器分野でも革新的な製品の開発を進める。
・竹内郁夫社長は、新研究所がライフサイエンス事業の成長を牽引することに期待を寄せている。

4月10日
帝人、ナルコレプシー薬の独占ライセンス契約

・帝人はフランスのバイオプロジェ社と、ナルコレプシー治療薬の全世界における研究開発及び販売権を独占的に供与する契約を結んだ。
・契約により、帝人はバイオプロジェから3000万米ドルの一時金と、開発進行に応じて最大4億米ドルのマイルストーンペイメントを受け取ることになる。

4月10日
ラゲブリオ薬価、7月から引き下げ

・新型コロナウイルスの治療薬「ラゲブリオ」の価格が、厚生労働省の決定により7月から下がることになった。
・国立研究施設での効果検証を経て、ラゲブリオの使用と対症療法のみの治療を比較した結果、両者のリスクは同じであるが、ラゲブリオの方がコストが高いと判断された。
・この結果に基づき、中医協はラゲブリオの治療費用を現在の9万4312円から8万6596円に減額することを承認した。
・ラゲブリオは米メルク社によって開発された新型コロナウイルスの経口薬で、日本では2021年12月に特例承認され、重症化リスクが高い18歳以上の軽症から中等症の患者に投与されている。

4月トピック(4)

4月のニュースをピックUPします

4月10日
アスピリン、肝疾患治療に有効か

・低用量アスピリンの毎日の服用が、肝疾患治療に効果がある可能性が新研究で示唆された。
・MASLD(代謝異常関連脂肪性肝疾患)は肝臓に脂肪が蓄積し、肝機能に影響を及ぼす病態で、米国成人の約3分の1が罹患している。
・ハーバード大学医学部の臨床試験では、アスピリン投与群の肝脂肪量が平均6.6%減少したのに対し、プラセボ群は3.6%増加。
・アスピリンは肝硬変や肝がんの予防にも有効な選択肢となる可能性があると研究者は述べている。
・アスピリンの炎症抑制と脂肪代謝への影響が肝脂肪減少に寄与すると考えられるが、さらなる研究が必要。

4月10日
出前館、コクミンドラッグ配達開始

・デリバリーサービス「出前館」が、大阪市内のコクミンドラッグ6店舗で配達サービスを開始。
・食品、医薬品、化粧品など約1000品目が即時配達可能。配達受付は10時から19時まで。
・2000円以上の注文で利用できる500円オフクーポンのキャンペーンを4月26日から5月2日まで実施。先着4000人限定。

4月10日
ノバルティス、開発 部門で最大680人削減

・スイスのノバルティスが、製品開発部門で今後2-3年間に最大680人の従業員削減を計画している。スイスで440人、米国で240人が対象。
・全世界の従業員7万8000人の中から、最大8000人の削減も検討中。
・開発部門では、医薬品の規制や分析、品質保証などのサポート業務を担当する約12500人が働いている。
・スイスと米国の開発部門従業員は、それぞれ約14%削減される見込み。
・新たな採用を含めた全体的な従業員数は、1-2%の純減となるが、スイスと米国は引き続き重要な開発拠点である。

4月トピック(3)

4月のニュースをピックUPします

4月8日
信越化学、群馬にフォトレジスト工場新設

・信越化学が群馬県伊勢崎市にフォトレジスト生産工場を新設、2026年完成予定で約800億円投資。
・国内半導体産業のサプライチェーン強化を図り、56年ぶりの新生産拠点。
・新工場は戦略的な半導体材料拠点として、研究開発も展開する見込み。

4月10日
ファイザー、成人向けRSウイルスワクチン試験成功

・ファイザーが18~59歳成人を対象にしたRSウイルスワクチン「アブリスボ」の臨床試験で免疫反応を確認。
・基礎疾患を持つ若年層でも重症化リスクが高いため、ワクチン接種の対象拡大を計画。
・FDAは60歳以上への使用を承認済みで、今回の試験で同等の免疫反応が確認された。
・試験では、RSウイルスに対する抗体レベルが上昇し、ワクチンの安全性が再確認された。
・ファイザーは18歳以上へのワクチン使用承認を求め、2~17歳の効果についても研究中。

4月10日
イーライリリー、ドイツに新工場

・イーライリリーが糖尿病・肥満症治療薬の需要増に応え、ドイツアルツァイに23億ユーロを投じて工場建設を開始。
・2027年稼働目指し、夏から建設本格化。完成後は注射薬生産予定で、最大1000人の専門職を雇用。
・ショルツ首相は、製薬業界にとって東西ドイツ統一以来の大規模投資として、ドイツの産業拠点としての魅力を強調。