4月トピック(6)

4月のニュースをピックUPします

4月11日
バーテックス、アルパイン買収で腎臓疾患治療に進出

・遺伝子治療のバイオ医薬品メーカーバーテックス・ファーマシューティカルズが、アルパイン・イミューン・サイエンシズを49億ドルで買収し、腎臓の自己免疫疾患治療分野への進出を発表。
・買収は2024年第2四半期完了予定。アルパイン株は買収発表後、時間外取引で36%上昇、バーテックス株は1%下落。
・アルパインはIgA腎症治療薬「ポベタシセプト」を開発中。米国で約13万人がこの難病に苦しんでいる。日本でも指定難病に認定されている。

4月11日
転居者の健康管理と薬局利用に関する新調

・新年度の転勤や入学で住まいを変える人々にとって、健康管理が新たな不安要素。ファーマシフトが全国の成人1000人を対象に薬局利用の実態調査を実施。
・厚生労働省の「患者のための薬局ビジョン」に基づき、2025年の「かかりつけ薬局化」目標に向けた現状把握。
・調査結果では、46.1%がかかりつけ薬局を持っており、選定理由は立地条件が主。しかし、43.6%は薬局利用の機会が少ないため決めていない。
・薬剤師への相談経験は17.0%に留まり、相談内容の知識不足が明らかに。無料相談の認知度も低い。
・デジタルサービスの利用は6.6%と少数。利用者は待ち時間削減や気軽な相談を理由に挙げるが、薬局のDX化はまだ途中段階。
・かかりつけ薬局の重要性として、信頼できる薬剤師の存在とデジタルサービスの活用が今後の選択理由となりそう。

4月11日
日本バイオテクノファーマ、エムポックス治療薬の国内承認申請

・製薬会社日本バイオテクノファーマが、新薬「テコビリマット」の厚生労働省への承認申請を発表。エムポックス治療薬としては国内初。
・「テコビリマット」は体重13キロ以上の患者を対象に、エムポックス、天然痘、牛痘治療に使用。
・ヨーロッパでは既にエムポックス治療薬として承認済み。日本でも承認されれば、エムポックス治療の新たな選択肢に。
・エムポックスは欧米を中心に感染が拡大。国内では過去2年間で243人の感染が確認されている。

4月11日
岐阜県で中学生が薬物使用の疑いで逮捕

・岐阜県警各務原署が、各務原市の中学3年生(14歳)と15歳の少年を薬物使用の疑いで逮捕。
・両少年は友人関係で、3月10日と11日にコカインを使用した疑いが持たれている。
・過去10年間で県内の中学生が薬物事件で検挙されたのはこれが初めて。

4月11日
大分市、未使用薬の有効活用を促進する「お薬たちバッグ」配布開始

・大分市では、自宅に余っている薬の有効活用を目的とした「お薬たちバッグ」の配布が始まった。
・70代の市民は処方された薬を必ず全量服用し、30代の市民は熱が下がれば余った解熱剤を保管している。
・大分市薬剤師会は、医療費削減に貢献するためにこの取り組みを推進。多森直樹副会長は、高齢化社会における医療費の増加に対処する必要性を強調。
・患者は自宅に余った薬をバッグに入れて薬局に持参し、薬剤師が内容を確認して処方箋の調整を行う。
・特に高齢者の間で薬の飲み残しが多く見られる。原因としては、複数の病院から処方される薬の多さや、服用を忘れることが挙げられる。
・大分市薬剤師会の調査によると、5ヶ月間で199人の患者を対象にした結果、合計で約57万円の薬代削減が可能であった。
・患者にとっては医療費の節約になり、国にとっても医療費負担の軽減が期待される。
・薬剤師と患者のコミュニケーションのきっかけとなるこのバッグは、薬の使用期限の確認も可能で、薬の期限は一般的に1年半から2年とされている。