マウスピース型矯正とワイヤー型矯正の特徴
歯科矯正には「マウスピース型矯正(インビザライン)」と「ワイヤー矯正」の2つの代表的な方法があります。両者は歯に矯正器具を取り付けて歯並びを矯正する点では共通していますが、特徴には違いがあります。
- マウスピース型矯正:
- 透明なマウスピースを1~2週間ごとに交換しながら歯を動かす方法です。
- マウスピースは患者さんごとにカスタマイズされ、目立ちにくい特徴があります。
- ワイヤー矯正:
- 歯にブラケットと呼ばれる装置を接着し、その間にワイヤーを通して歯に力を加えて矯正します。
- 歴史が長く、どんな歯並びにも適応可能です。また、目立ちにくいホワイトワイヤーや舌側(裏側)矯正もあります。
具体的な違いを以下にまとめてみました。
- 見た目の違い:
- マウスピース矯正は透明な薄いマウスピースを装着するため、目立ちにくいです。
- ワイヤー矯正はブラケットとワイヤーが歯に装着されるため、目立ちますが、審美ブラケットや舌側矯正もあります。
- 痛みの違い:
- マウスピース矯正は緩やかな力で歯を動かすため、痛みを感じにくいです。
- ワイヤー矯正は弾性力により歯を移動させるため、痛みを感じることがあります。
- 費用の違い:
- マウスピース矯正はワイヤー矯正に比べて安価なことが多いです。
- 適応症例:
- マウスピース矯正は軽度の不正咬合に適していますが、ワイヤー矯正はどんな歯並びにも対応可能です。
それぞれの効果の感じ方
ワイヤー型矯正とマウスピース型矯正の効果を実感するまでの時間は、個人差がありますが、一般的な傾向を以下に示します。
- ワイヤー型矯正:
- 歯に強い力を加えるため、効果を実感するまでの時間は比較的早いです。
- 通常、数ヶ月から1年程度で歯並びの改善が見られます。
- マウスピース型矯正:
- 緩やかな力で歯を動かすため、効果を実感するまでの時間は長めです。
- 通常、1年以上の治療期間が必要です。
相場
ワイヤー型矯正とマウスピース型矯正の費用について、以下の点を比較してみましょう。
- 全体矯正の場合:
- ワイヤー型矯正: 約80万円から120万円(税込)の相場です。
- マウスピース型矯正: 約80万円から110万円(税込)前後です。
- 部分矯正の場合:
- ワイヤー型矯正: 約60万円から80万円(税込)程度です。
- マウスピース型矯正: 約40万円程度が相場です。
マウスピース型矯正は、他の矯正方法と比べて費用を抑えられる傾向がありますが、具体的な費用は患者さんの歯並びや治療範囲によって異なります。歯科医院ごとにも料金が異なるため、詳細な費用については歯科医師と相談されることをおすすめします。
注意点
マウスピース型矯正とワイヤー型矯正は、それぞれ異なる注意点があります。以下に注意点をまとめてみましょう。
ワイヤー型矯正:
- 歯を大きく動かすことができ、どんな歯並びや噛み合わせにも対応可能です。
- 矯正装置が目立ちますが、治療期間は短縮できます。
- 食事がしにくい、歯磨きが難しい、痛みを感じることがあります。
マウスピース型矯正:
- 目立ちにくい透明なマウスピースを装着するため、見た目に配慮できます。
- 自分で取り外せるため、食事や歯磨きがしやすいです。
- 痛みを感じにくいが、装着時間が長いことに注意が必要です。
まとめ
歯並びの状況や個々の患者さんによって最適な方法が異なるため、自己管理の自信や見た目、痛みの我慢度に応じて選ぶことをおすすめします。歯科医師と相談して、自分に合った治療方法を選ぶことが大切です。