4月 2024

4月トピック(4)

4月のニュースをピックUPします

4月10日
アスピリン、肝疾患治療に有効か

・低用量アスピリンの毎日の服用が、肝疾患治療に効果がある可能性が新研究で示唆された。
・MASLD(代謝異常関連脂肪性肝疾患)は肝臓に脂肪が蓄積し、肝機能に影響を及ぼす病態で、米国成人の約3分の1が罹患している。
・ハーバード大学医学部の臨床試験では、アスピリン投与群の肝脂肪量が平均6.6%減少したのに対し、プラセボ群は3.6%増加。
・アスピリンは肝硬変や肝がんの予防にも有効な選択肢となる可能性があると研究者は述べている。
・アスピリンの炎症抑制と脂肪代謝への影響が肝脂肪減少に寄与すると考えられるが、さらなる研究が必要。

4月10日
出前館、コクミンドラッグ配達開始

・デリバリーサービス「出前館」が、大阪市内のコクミンドラッグ6店舗で配達サービスを開始。
・食品、医薬品、化粧品など約1000品目が即時配達可能。配達受付は10時から19時まで。
・2000円以上の注文で利用できる500円オフクーポンのキャンペーンを4月26日から5月2日まで実施。先着4000人限定。

4月10日
ノバルティス、開発 部門で最大680人削減

・スイスのノバルティスが、製品開発部門で今後2-3年間に最大680人の従業員削減を計画している。スイスで440人、米国で240人が対象。
・全世界の従業員7万8000人の中から、最大8000人の削減も検討中。
・開発部門では、医薬品の規制や分析、品質保証などのサポート業務を担当する約12500人が働いている。
・スイスと米国の開発部門従業員は、それぞれ約14%削減される見込み。
・新たな採用を含めた全体的な従業員数は、1-2%の純減となるが、スイスと米国は引き続き重要な開発拠点である。

4月トピック(3)

4月のニュースをピックUPします

4月8日
信越化学、群馬にフォトレジスト工場新設

・信越化学が群馬県伊勢崎市にフォトレジスト生産工場を新設、2026年完成予定で約800億円投資。
・国内半導体産業のサプライチェーン強化を図り、56年ぶりの新生産拠点。
・新工場は戦略的な半導体材料拠点として、研究開発も展開する見込み。

4月10日
ファイザー、成人向けRSウイルスワクチン試験成功

・ファイザーが18~59歳成人を対象にしたRSウイルスワクチン「アブリスボ」の臨床試験で免疫反応を確認。
・基礎疾患を持つ若年層でも重症化リスクが高いため、ワクチン接種の対象拡大を計画。
・FDAは60歳以上への使用を承認済みで、今回の試験で同等の免疫反応が確認された。
・試験では、RSウイルスに対する抗体レベルが上昇し、ワクチンの安全性が再確認された。
・ファイザーは18歳以上へのワクチン使用承認を求め、2~17歳の効果についても研究中。

4月10日
イーライリリー、ドイツに新工場

・イーライリリーが糖尿病・肥満症治療薬の需要増に応え、ドイツアルツァイに23億ユーロを投じて工場建設を開始。
・2027年稼働目指し、夏から建設本格化。完成後は注射薬生産予定で、最大1000人の専門職を雇用。
・ショルツ首相は、製薬業界にとって東西ドイツ統一以来の大規模投資として、ドイツの産業拠点としての魅力を強調。

4月トピック(2)

4月のニュースをピックUPします

4月9日
大正製薬HD、上場廃止と自社株買収完了

・大正製薬ホールディングスは、東京証券取引所スタンダード市場からの上場廃止を発表。経営陣による自社株買収が完了し、総額7000億円を超える。
・非上場化により、迅速な意思決定と大衆薬事業の強化を図る戦略を進めている。
・最終取引日は株式公開買い付け価格を下回る8580円で取引を終えた。
・大正製薬は、リポビタンDのネット販売や通信販売の強化、及びアジア市場での事業拡大を目指している。他社の買収も検討中であることを示唆している。

4月9日
健康食品とサプリメントの安全性について

・東京都医師会の尾﨑治夫会長が、健康食品とサプリメントの使用に関する注意点を解説。サプリメントの過剰摂取による健康被害が増加していると警告した。
・尾﨑会長は、健康食品とサプリメントの区別と、機能性表示食品の問題点について言及。サプリメントは法的な定義がなく、健康食品と異なり過剰摂取のリスクがあると指摘。
・栄養バランスの取れた食事と生活習慣の改善が基本であり、健康食品は補完的な役割に留めるべきと強調。健康食品の宣伝に惑わされず、副作用の可能性を理解することが重要だと述べた。
・医療機関を受診する際には、健康食品やサプリメントの摂取を医師や薬剤師に伝えることが極めて重要であるとし、医薬品との相互作用による副作用のリスクを指摘。
・健康食品による健康被害を防ぐため、「健康食品手帳」の利用や、成分の効果や副作用に関する情報収集の重要性を訴えた。

4月9日
大深当帰の伝統的な湯もみ作業

・和歌山県で伝統的な湯もみ作業を通じて、貴重な薬草「大深当帰」の栽培と加工が行われている。この植物は漢方医薬品の原料として使用され、補血や鎮痛などに効果がある。
・江戸時代から栽培が奨励され、現在では品質の高さで知られる一方、生産者が少なく絶滅の危機に瀕している。
・湯もみ作業は、根を柔らかくし有効成分を高めるために行われ、乾燥後の根は甘味が増すという。
・作業中の爽やかな香りや、作業者の手の美しさからも当帰の効果が窺える。
・大和当帰とは異なる大深当帰は、その効果と長い栽培の歴史を持ち、今後も産業として残ることが望まれている。

4月トピック(1)

4月のニュースをピックUPします

4月7日
宇佐市の男性、MDMA使用で逮捕

・大分県宇佐市の24歳会社員が合成麻薬MDMA使用の疑いで逮捕された。
・4月7日夜、車のライト不具合を理由に警察に停止され、尿検査でMDMAの陽性反応が確認された。
・警察は薬物の使用経緯と入手経路について調査を進めており、男性の認否は現時点で公表されていない。

4月9日
「オゼンピック」服用中の女性から妊娠報告(米国)

・糖尿病治療薬「オゼンピック」が減量目的で使用される中、服用していた女性たちが予期せぬ妊娠を経験していると報じられた。
・SNS上では「オゼンピックで妊娠しました」というグループや投稿が増えており、500人以上がこの現象を共有している。
・GLP-1受容体作動薬であるオゼンピックは食欲抑制効果もあり、服用者の中には妊娠に成功した例も報告されている。
・流産と死産の経験がある女性がオゼンピック服用3ヵ月後に妊娠が判明し、別の女性は服用中に約35キロの減量後に妊娠がわかり、無事出産したという事例もある。